| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百二十五話 東進の為にその九

「それでのう」
「ほなな」
「ならこの話はこれで終わりじゃ」
 碧は自分から言った。
「それでじゃ」
「ああ、仕事の話やな」
「すぐに瑠璃子ちゃん達とシアトルに入るけえ」
 四人を見つつトウェインに話した。
「そしてそこで出陣の用意をして」
「使者も送ってくな」
「そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「その七つの州をじゃ」
「掌握してくれるか」
「やらせてもらうけえ」
「ほなな」
「そういうことでじゃ」  
 それでというのだ。
「任せるけえ」
「ほなやってもらうで」
「そういうことでのう」
 碧は確かな声で応えた。
「はじめるけえ」
「ほなやりますか」
「まずはシアトル行かせてもらいます」
「そこでまずはステーキ食べます」
「ご馳走になります」
「衣食住の金も出すけどな」 
 トウェインはそれも報酬のうちだと四人に話した、だがそれだけでなく四人に対して難しい顔でこうも言った。
「働くんやで」
「はい、わかってます」
「安心して下さい」
「うち等もお金貰ってますさかい」
「働かせてもらいます」
「自分等ちょっとしたらさぼるが」 
 四人のこの懸念事項を四人自身に告げた。
「そやけどな」
「いやいや、さぼりませんから」
「私等やる時はやりますで」
「ちゃんとしますで」
「大船に乗った気でいて下さい」
「それやとええがな、しかしな」
 トウェインは四人を見てこうも言った。
「自分達早速食うてるな」
「はい、ごちになってます」
「お菓子美味しいです」
「ロスのお菓子もええですね」
「めっちゃ甘くていけます」
「幾ら食うてもええが」
 それでもと言うのだった。
「しかしめっちゃくつろいでるな」
「そうですか?」
「いや、ただお菓子いただいてるだけですけど」
「ケーキとかドーナツとか」
「レモンティーと一緒に」
「それだけですけど」
「何か寮の部屋の中でな」
 トウェインは具体的に話した。
「飲み食いしているみたいな」
「まあそう言われますと」
「そうかも知れへんですね」
「楽しくやらせてもらってます」
「こうした感じで」
「リラックスしてるのはええが」 
 それでもと言うのだった。
「しかしな」
「それでもですか」
「怠けるな」
「そしてさぼるな」
「そういうことですね」
「そや」
 真剣な顔と声での言葉だった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧