強いけれど世間知らず
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第五章
「僕達が全部貰ってるし」
「そのことも有り難いしな」
「最後までやっていこう」
「そうしような」
こうした話をしてだった。
二人は今回のクエストを続けていった、そしてだった。
女神の指輪があるというダンジョンにも入ったが。
「強いモンスターだらけなのにな」
「それでもね」
「お二人が強くてな」
「従兵さんも従者さんも」
「俺達だってな」
カルロはダンジョンの中を進みながらフェリペに囁いた、二人はパーティーの最後尾レベルと能力の関係でそこにいるがそこでひそひそとそうしているのだ。
「中堅でな」
「それなりなんだけれどね」
「本当に強くてな」
「楽に進めているね」
「ああ、本当に戦闘とかはな」
「今回楽だね」
「それはいいことだよ」
実にというのだ。
「全く以てな」
「そうだね、このままいったら」
「目的のアイテムもな」
「女神の指輪をね」
「手に入れることが出来るな」
「そうだね、道理で」
フェリペはこうも言った。
「お二人が選ばれた筈だよ」
「今回のクエストにか」
「教団も軍隊も」
「お強いからだな」
「選んだんだよ」
「そうだよな」
「かなり世間知らずでも」
このことは事実だがというのだ。
「けれどね」
「トータルで考えるとな」
「いいね」
「凄くいい人達な」
「そうだね、それじゃあ」
「アイテム手に入れて」
「帰るまでね」
まさにその時までというのだ。
「頑張ろう」
「ああ、帰ったら報酬も貰えるしな」
「その報酬も」
フェリペはクエストを達成した時に冒険者ギルドから出るそれの話もした、冒険者達の収入源の一つでもある。
「いいしね」
「法外にな」
「だからね」
それ故にというのだ。
「今回はね」
「頑張るか」
「うん、トータルで言うといい状況だし」
「それじゃあな」
「やっていこう」
「そうしような」
カルロも頷いた、そうしてだった。
二人はモニカとカリエラそして二人に仕える者達についていってだった。
遂に女神の指輪を手に入れてそれからだった。
帰路についた、帰り道も問題の二人と仕える者達は相変わらずだったがそれでも帰路は順調でだった。
クエストは達成された、それで二人はまずはモニカに言われた。
「お二人のお陰で無事に手に入れることが出来ました」
「いえいえ、俺達はただいただけで」
「何もしてないですよ」
実際に戦闘で感じたことを話した。
「そうですから」
「お礼なんてとても」
「いや、道案内なり色々してくれた」
カリエラも言ってきた。
「それならだ」
「お礼にはですか」
「及ぶんですか」
「私もそう思う、だからな」
さらに言うのだった。
「言わせてもらう」
「それでなのですが」
モニカの従者が言ってきた。
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