新オズの臆病ライオン
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第三幕その七
皆は今の二人の姿を見て思わず息を飲んでしまいました。
「いや、ドロシーは天使の様に可愛くて」
「翼を着けると尚更ね」
かかしと樵が言います。
「素晴らしいね」
「似合っているなんてものじゃないよ」
「臆病ライオン君は格好良くてね」
「獣の王者と呼ぶに相応しいね」
腹ペコタイガーとトトは彼のことをお話します。
「そうだよね」
「全く以てね」
「二人共本当に素晴らしい姿だよ」
魔法使いも言います。
「これは是非画像に撮らないとね」
「はい、絶対にですよ」
神宝が応えました。
「こんなに奇麗で格好いいんですから」
「早速そうしましょう」
ジョージも言います。
「ここは」
「そうしていいですよね」
カルロスはドロシーに尋ねました。
「今から」
「出発前にお願いします」
恵梨香もドロシーにお願いします。
「今のドロシーさんと臆病ライオンさん撮りたいです」
「それでオズの国中に拡散しましょう」
ナターシャはこう言いました。
「大人気間違いなしよ」
「ええ、私も隠す気はないし」
ドロシーも微笑んで応えました。
「それじゃあね」
「はい、そうしましょう」
「皆で画像を撮ってです」
「オズの国のインターネットに拡散しましょう」
「動画もいいですね」
「オズの国のSNSに投稿しましょう」
「オズの国にもツイッターやフェイスブックやインスタグラムみたいなものがあるわ」
ドロシーが言ってきました。
「ユーチューブやニコニコ動画みたいなものもね」
「何でもあるからね」
臆病ライオンも言います。
「それじゃあだね」
「ええ、皆に撮ってもらって」
「それからだね」
「ボタンを迎えに行きましょう」
「それ位の時間はあるしね」
臆病ライオンは笑ってこうも言いました。
「ボタンは今頃ね」
「小島で気持ちよく寝てるわ」
「そうだね」
「だって動いていないから」
GPSでボタンの動きを確認するとそうでした。
「それならね」
「間違いなく寝ているね」
「だからね」
「寝ている間にね」
「迎えに行きましょう」
「それじゃあね」
臆病ライオンも頷いてでした。
まずは皆に撮ってもらってです、それから出発となりましたが。
臆病ライオンはここでドロシーにこう提案しました。
「僕の背中に乗ったらどうかな」
「そうしてボタンのところに行くのね」
「別々に飛ぶよりもね」
それよりもというのです。
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