神々の塔

「お主達も政でな」
「そうした人達はですね」
「何とかするのだ」
「これからもですね」
「よいな、ではな」
「これからですね」
「戦うか」
　こう言うのだった。
「これからな」
「はい、それでは」
　綾乃も頷いて応えた。
「そうしましょう」
「行くぞ」
　意休が言ってだった。
　歌舞伎の神霊達との戦に入った、まずは門兵衛が来てその次は千兵衛だったが彼等も倒して他の神霊達もだ。
　倒していった、そして。
　意休と最後に戦ったが彼はというと。
「強いな」
「そやな」
　羅も施も神霊と戦って言った。
「剣術もで」
「しかも動きもええ」
「術の使い方も見事やし」
「かなりのもんや」
「わしとてただ神霊でおるだけではない」
　意休は堂々とした声で言ってきた。
「腕には自信があるし鍛錬もしておる」
「そやからか」
「これだけの強さか」
　メルヴィルとトウェインも言った。
「かなりのもんか」
「そやねんな」
「左様、ただだ」　
　それこそというのだ。
「先を通す訳にはいかんぞ」
「貴方を倒して」
「そのうえで」
「餓えに進むのだ、よいな」
　メルヴィルとトウェインに言ってだった。
　意休はその刀を振るって来た、その攻撃をだ。
　一行はかわし攻撃に移る、だが。
「隙がないわね」
「そやな」
　リーはアレンカールに応えて言った。
「どうもな」
「そうよね」
「流石と言うべきやな」
　リーは唸ってこの言葉を出した。
「助六さんの敵役だけあるわ」
「助六さんは歌舞伎でも屈指のキャラよね」
「ああ、伊達男言うたらな」
　歌舞伎のというのだ。
「真っ先にや」
「出て来る位よね」
「そんな方のや」
「ライバルね」
「そやからな」　
　だからだというのだ。
「強い筈や」
「そういうことね」
「しかしな」
　それでもとだ、リーは強い声で言った。