星河の覇皇
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第八十五部第三章 北京星系を見てその二十三
「国益を失うも同然だ」
「若しそれにしくじり」
「そうしてですね」
「他国からの恨みを買えば」
「次が厄介なことになりますね」
「国内でも同じだ」
このことはというのだ。
「やはりだ」
「国益の分配がまずいと」
「国家に正しく利益をもたらせず」
「そしてですね」
「支持も失いますね」
「愚かな輩は市民に利益をもたらさず」
得た国益をだ。
「私腹を肥やす為にだ」
「自らのものとする」
「得た国益を」
「そうしますね」
「二十世紀のアフリカの独裁者にも多かった」
そうした愚かなことをする輩はというのだ、実際に独立したばかりのアフリカ諸国ではそうした独裁者がよく出た。
「私利私欲に走るかだ」
「自分の部族か取り巻きですね」
「親族か」
「そうした者達に利益を回し」
「国全体にはですね」
「もたらさなかった」
市民達全員にというのだ。
「そしてだ」
「その結果ですね」
「国を乱して」
「そしてですね」
「自分自身もですね」
「破滅した、ヒトラーは独裁者だったが」
それはアフリカの彼等と同じだが、というのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「彼は国益を分配しましたね」
「ドイツ国民に」
「そうしましたね」
「そうしていた、ドイツ経済を復活させてだ」
大規模な公共事業と軍備拡大により雇用を生み出してだ。
「そうしてだ」
「その得た利益をですね」
「国民に分配しましたね」
「それも正しく」
「そうしましたね」
「そしてだ」
それでというのだ。
「国民から支持を得ていた」
「絶大なまでに」
「国民を豊かにしたからこそ」
「利益を正しく分配出来たからですね」
「詐欺師に騙されてもだ」
それでもというのだ。
「すぐにわかる」
「騙されたと」
「利益をもたらされないから」
「すぐにわかりますね」
「そうなっても」
「そうだ、詐欺師は自分が利益を得る」
利益をもたらすのではなくというのだ。
「逆にな」
「それが詐欺師ですね」
「人を騙し利益を奪う」
「それこそがですね」
「だから詐欺師はばれる」
「そうなりますね」
「二十一世紀の日本のある政党なぞだ」
今度はこの国の話をした。
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