ドリトル先生とラーメン
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第二幕その八
「食べることも楽しみになって」
「イギリスにいた頃はティータイム位だったかな」
老馬は思いました。
「先生が飲んだり食べたりする時で美味しいと言ったのは」
「朝は兎も角お昼と夜はね」
「ただ食べるだけだったね」
オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「もうね」
「そうだったね」
「悪いことは言わなかったけれど」
それでもと言うポリネシアでした。
「今みたいにいつも美味しいとは言わなかったよ」
「本当に日本に来てから変わったよ」
ダブダブも言います。
「先生の食生活はね」
「僕もそう思うよ、ラーメンだってね」
先生は皆にも応えました。
「知ってね」
「よく食べる様になったしね」
「今みたいに」
「そうなったしね」
「随分変わったね」
「そもそもイギリスにラーメンはあるか」
このお料理はというのです。
「ちょっとね」
「あるとは言えないね」
「残念ながら」
「そうだよね」
「うん、あってもこんな手軽にはだよ」
日本の様にというのです。
「食べられないね」
「そうだよね」
「どうにもね」
「日本料理店にあっても」
「こんなに食べられないよ」
「そうだからね」
それでというのです。
「僕はラーメンのことでもね」
「嬉しいよね」
「先生は美味しいものをいつも食べられて」
「そうなってね」
「そう思うよ、それとね」
先生はさらにお話しました。
「ラーメン以外の食べものもね」
「日本は美味しいよね」
「そうした食べものばかりだよね」
「本当にね」
「だから毎日ね」
それこそというのです。
「美味しいっていうんだよ」
「美味しいものばかりだから」
「日本には」
「それでだね」
「美味しいって感じられたら」
それならというのです。
「それで幸せだよ」
「そうだよね」
「もうその時点でね」
「人間どう出来たら幸せか」
「満足出来たらだしね」
「例えばね」
考えるお顔になってです、先生は言いました。
「ご馳走を食べても文句ばかりで満足していないなら」
「ああ、もうね」
「それで幸せじゃないね」
「そうだね」
「ましてね」
さらに言う先生でした。
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