星河の覇皇
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第八十五部第三章 北京星系を見てその十八
「まずな、だがだ」
「見極めに時間がかかる」
「そこが重要ですね」
「まさに」
「そうだ、その時間がだ」
まさにというのだ。
「大きい場合がある」
「だからですね」
「それ故にですね」
「ここはですね」
「フェイクニュースもだ」
これもというのだ。
「攪乱にならずともな」
「時間稼ぎに」
「その為にですね」
「出していきますね」
「それも何かと」
「それも思わせぶりなものをだ」
マックリーフはそのフェイクニュースの種類についても述べた。
「出していくことだ」
「一見すると真実であり」
「検証させるものですね」
「それを出していくことですね」
「それもそれなりのサイトやメディアに取り上げられる様なな」
そうしたというのだ。
「ものをだ」
「一見して嘘とわかるものではなく」
「タブロイドにあがる様なものでもない」
「それなりに信憑性を感じさせるものであり」
「信頼出来るサイトやメディアに取り上げられるものですね」
「如何にも嘘な話でだ」
それにというのだ。
「しかも五流のタブロイドに出る様な話なぞだ」
「誰も相手にしません」
「今頃タブロイドに騙される市民もいませんね」
「昔ならいざ知らず」
「タブロイド、イエローペーパーに騙されるなぞだ」
マックリーフは最早という口調で話した。
「今更そうはいない」
「左様ですね」
「それは二十世紀の話です」
「若しくは二十一世紀前半です」
「タブロイドは売れる為に手段を選びません」
「どういった悪質な記事でも掲載します」
例えそれが事実無根でもだ、タブロイド紙のそうした唾棄すべき体質はこの時代でも変わることがない。
「それが戦争を煽るものでも」
「差別や迫害を助長するものでも」
「腐敗した権力に媚びることも平気です」
「まさに何でもします」
「そうだ、それがタブロイドでだ」
それでというのだ。
「迂闊に信じるとだ」
「痛い目に遭うのは自分です」
「タブロイド紙は煽ることも平気で行います」
「それがマスコミの本質ですが」
「タブロイドは特にです」
「特にそうしたことをします」
「そうしたものだからだ」
それ故にというのだ。
「まともな市民ならな」
「信じませんね、最早」
「タブロイドの記事は悪質なものでしかなく」
「信じてはいけない」
「そうしたものです」
「我が国にかつてあったイエローペーパーなぞだ」
ハースト等のそれである。
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