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ハッピークローバー

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第百四話 過ごしやすくなってその九

「種があってもね」
「好きなんだ」
「柿は柿だから」
 それ故にというのだ。
「あの味が好きだから」
「それで固い柿だね」
「渋くないね」
 そうしたというのだ。
「甘い柿がね、毎日食べてもね」
「飽きないんだ」
「実際一昨年秋は毎日食べてたわ」
「柿をなんだ」
「お母さんも好きだし」
 このこともあってというのだ。
「それでね」
「毎日食べていたんだ」
「秋はね、けれどね」
 そうしてもというのだ。
「全くね」
「飽きなかったんだ」
「そうなのよ、毎日一個は絶対食べていたけれど」
 そうしていたがというのだ。
「けれどね」
「飽きなかったんだ」
「それで蜜柑も」
 この果物もというのだ。
「こっちは毎年毎日みたいにね」
「食べてるんだ」
「晩ご飯の後に」 
 その時にというのだ。
「食べてるけれど」
「毎年冬は」
「飽きないのよ」
「そういえばどっちも飽きないかな」
 古田も言われて頷いた。
「柿も蜜柑も」
「そうしたところあるわよね」
「どっちもね、他の果物なら飽きそうなのに」
 それがというのだ。
「どうもね」
「飽きないわね」
「そうした果物だね」
「そんな味なのかしら」
 ここで理虹はこう考えた。
「柿とか蜜柑って」
「飽きない味だね」
「そうなのかしら。じゃあ今年も」
「柿も蜜柑も食べるんだ」
「柿は明日からでもね」
「食べるんだ」
「お母さんに行って」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「買ってもらって」
「それでね」
「毎日食べるんだ」
「果物ってビタミン豊富で」
「それが大きいよね」
「しかも糖分もお菓子より低いでしょ」
 このことも言うのだった。
「だから歯にいいし」
「歯だね」
「肥満は食べた分だけ動くから」
 そうするからだというのだ。
「私は気にしないの」
「食べたなら動けだね」
「部活でいつも走ってるし」
 それにというのだ。
「結構意識してね」
「動いてるんだね」
「そうしてるの」
「だから食べても」
「気にしないの」
「そうなんだ」
「これ若いうちだけで」
 それでというのだ。 
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