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星河の覇皇

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第八十五部第三章 北京星系を見てその十四

「連合は飲み込まれないわ」
「エウロパには」
「そうなりますね」
「発展し続ければいいですね」
「それが最大の国防ですね」
「そうよ、連合はまとまりがないけれど」
 今実際に自分達が中央政府と全面対決に入ろうとしていることからも話した、このことは誰の目から見ても明らかなことだからだ。
「それでもね」
「一つの国であれば」
「それで、ですね」
「国防となりますね」
「左様ですね」
「そう、だからね」
 それ故にというのだ。
「これからも大きくなり続けることよ」
「エウロパ以上に」
「そうあるべきですね」
「これからも」
「彼等が百年後二千億になるのなら」
 その人口がというのだ。
「我々はね」
「百年後十二兆になると言われています」
「およそ六十倍です」
「人口にして」
「そうなりますね」
「そして総生産もね」
 これもというのだ。
「一千倍になるというわね」
「その違いが」
「まさに巨獣ですね」
「我々は巨獣であり続ける」
「リバイアサンの様になるのですね」
「そうよ、リバイアサンには人は誰も勝てず」
 言うまでもなく巨大であり過ぎてだ。
「神のみがどうにか出来たわね」
「神が生み出したもう一匹の巨獣ベヒーモスと戦い」
「そして倒れる」
「そうありますね」
「巨獣を倒せるのは巨獣よ」
 自分と同じ様な相手だというのだ。
「だからね」
「巨獣であり続ける」
「より巨大になっていく」
「それが連合最大の国防ですね」
「そうなりますね」
「そうよ、だからいいわね」
 是非にというのだ。
「対立を続けてもね」
「発展を続ける」
「その政策を行っていきますね」
「これからも」
「二度と帝国主義時代の様にならない為に」
「絶対にね、我々は自由の民で」
 そしてというのだ。
「永遠に支配もされないわ」
「階級もない」
「そうした国であり続けますね」
「我々連合は」
「貴族も奴隷もいませんね」
「いるのはね」 
 それはまさにというのだ。
「大衆、市民よ」
「左様ですね」
「その誰でもない」
「連合にいるのは」
「市民だけです」
「貴族に支配されることはないし」
 それにというのだ。
「そうならない様にね」
「していくことですね」
「もう二度と奴隷にならない為に」
「その為に」
「日本は植民地にはなっていないけれど」
 それでもとだ、伊東はスタッフ達に話した。 
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