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イベリス

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第百二十五話 品選びその三

「そのうえでな」
「告白ですね」
「ああ、本当に神様はな」
「お願いしてもですね」
「いいさ、それじゃあ聞いておくからな」
 近藤のことはというのだ。
「また連絡するな」
「待ってます」
「ああ、そうしてくれよ」
「そうします」
 咲はこう応えてだった。
 紅茶を飲んだ、そしてこんなことを言った、
「美味しいですね」
「そうか」
「とても」
 こう答えた。
「幾らでも飲めます」
「そうか、それじゃあな」
 マスターは咲の言葉を聞いて笑顔で述べた。
「紅茶の葉はな」
「この紅茶のにですか」
「それも置くな」
「これまでの葉だけでなくて」
「それでな」
 そのうえでというのだ。
「お客さんが飲みたい葉でな」
「紅茶を煎れるんですね」
「そうするな、コーヒー豆にな」
 これに加えてというのだ。
「紅茶の葉もな」
「色々用意して」
「そしてな」
「お客さんに選んでもらうんですね」
「そうするな」
「紅茶も凝るんですね」
「前から凝ってるんだよ」
 マスターは笑って話した。
「それも代々な」
「お店自体が」
「それで俺はな」
 まさにというのだった。
「そうした懲り方でな」
「それで、ですね」
「お客さんにも飲んでもらうな」
「そうされますか」
「色々な種類の葉を置いて」
 紅茶のそれをというのだ。
「コーヒーと一緒にな」
「お客さんに飲んでもらうんですね」
「そうするな」
「紅茶も美味しいなら」
 咲はその紅茶を飲みつつマスターに話した、ミルクティーのそれは実に美味く飲みやすいものだった。
「いいですよね」
「そうだよな」
「コーヒーだけじゃなくて」
「どっちも半々でな」 
 その割合でというのだ。
「売れてるからな」
「それならですか」
「どっちもな」
 両方というのだ。
「力を入れないとな」
「駄目ですか」
「そう思ってるんだよ」
 マスターは確かな声で答えた。
「俺はな」
「それで両方ですね」
「力入れていくな」
「凝ってですね」
「あとな、あの人はな」
 今度は近藤のことを話した。
「どっちも飲むな」
「そうなんですか」
「紅茶も好きでな」
 咲が今飲んでいるそれもというのだ。 
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