暗殺教室 in Hero
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緑谷出久の暗殺教室33 疑問の時間
「も、もしもし...は、はい......はい?.........その生徒に対してのモノを送る...?...その生徒に仕掛ければ良いのですね。いえいえ、私もあの小僧は邪魔になると思っていましたので。殺してはいけないのですね。分かりました...では、失礼します...」
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「これか.........あの方の命令だ...必ず遂行しなくては...!...行こうか...あのモンスターを殺しにいくよ...奴に揺さぶりをかければ、性格を考えれば必ず奴の味方をするはずだ...!」
殺せんせー「二学期も滑り出し順調!生徒達との信頼関係もますます強固になってますねぇ。今日も生徒は親しみの目で私を見つめ...」
そう言って、教室の中に入ると
殺せんせー「汚物を見る目!?!?」
生徒達のほとんどがその目で殺せんせーを見ていた...
出久(...どうしてこんなことに...!?)
原因となったのは一つの雑誌に記載されている内容だった...
’多発する巨乳専門の下着泥棒。犯人は黄色い頭の男でヌルフフフフと笑う‘
ひなた「これ、完全に殺せんせーだよね」
三村「正直ガッカリだよ」
メグ「こんなことしてたなんて...」
殺せんせー「ちょ、ちょっと待ってください!?先生、全く身に覚えがありません!!」
凛香「じゃ、アリバイは?」
殺せんせー「アリバイ?」
凛香「この事件があった昨日深夜。先生どこで何してた?」
殺せんせー「何って...その時間帯は高度1万m〜3万mの間を上がったり下がったりしながらシャカシャカポテトを振ってましたが」
一同「誰が証明できんだ!!」
吉田「そもそもアリバイなんて意味ねーよ」
狭間「どこにいようが大体一瞬でこの街に戻って来れるんだしね」
出久(みんな疑ってる...でも僕は...)
磯貝「待てよ皆!決めつけてかかるなんて酷いだろ!?
殺せんせーは確かに小さな煩悩いっぱいあるよ。
けど今までやった事といったらせいぜい…エロ本拾い読みしたり、水着生写真で買収されたり、休み時間中狂ったようにグラビアに見入ってたり、“手ブラじゃ生ぬるい。私に触手ブラをしてください”と要望ハガキ出してたり...
先生、自首してください...!!」
殺せんせー「磯貝君まで!?」
出久(...前科があったぁぁぁ!!?)
殺せんせー「先生は潔白です!失礼な!いいでしょう、準備室の先生の机に来なさい!先生の理性の強さを証明するため、今から机の中のグラビア全部捨てます!」
出久(そもそも持ってちゃダメでしょ...まあこれも許容範囲だ...)
殺せんせーは教員室の机の中にあるグラビアの本を全部外に出していると...なんと、女性者の下着が出てきたのだ...
寺坂「マジか...」
ひなた「ちょっと!皆見てクラスの出席簿!女子の横に描いてあるアルファベット...全員のカップ数が調べてあるよ!」
カエデ「私だけ永遠の0って何よコレ!?」
出久「...(生徒の本気でダメなプライバシーをそんなところに書くか普通...殺せんせーは確かに胸の大きい女性が好きだけど、生徒をそんな目で見たことはない...!)」
陽菜乃「見ちゃダメだよ?」
出久「うん、見る気は全くないからって、痛い痛い!?なんでぇ!?」
陽菜乃(もう少し興味くらいは...もぅ)
出席簿から一枚の紙が出てきて、前原がそれを拾う。
前原「椚ヶ丘のFカップ以上の女性のリストがあるぞ!?」
殺せんせー「ちょ、ま、そんなはずが...そ、そうだ!放課後みんなでバーベキューをしようと準備しておいたんです!ホラ見てこの串!美味しそうで......はぁ...!?」
バーベキューの串に刺さっていたのは野菜や肉ではなく、女性の下着が刺さっていた...
メグ「信じられない...」
ひなた「不潔...」
女子は嫌悪感丸出しの顔で、男子もこの現状にドン引きしている。
出久(............おかしすぎる...不自然にも程があるじゃないか...!みんな本当に疑ってるの...!?)
出久はみんなの態度にショックを受けながら、この現状をどうしようかと考え始めた...
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その後は授業を進めていくが、殺せんせーは終始元気がなく、生徒達は真面目に授業を受けていない...
そして休み時間となり、出久は、まず1人で考察しようと外へ出た。教室内は険悪な雰囲気であるからだ。
出久「......倉庫が開いてる?......ぶっ!?」
中を見てみると、なんとボールに下着がつけられていたのだ...
出久「い、いくらなんでもこれはおかしいよ...殺せんせーがみんなの遊び道具までにこんなことはしない...でも、今のクラスに言っても信用されづらいな...まずは殺せんせーの無実を証明しないと...!...律、真犯人が狙う場所を予測できる?」
律「はい!出久さんのお願いならすぐに見つけますよ♪」
お昼休み...
殺せんせー「にゅやぁ......」
教員室に1人...死にかけている殺せんせー...そこに出久が静かに入ってきた。
出久「(烏間先生とイリーナ先生はいないな...)殺せんせー、犯人じゃないですよね?」
殺せんせー「あ、当たり前です!緑谷君まで!!」
出久「いいえ、疑ってません。だからこそ殺せんせーが無実であることを証明しなくてはいけません。律に調べてもらって、次に狙われる場所を絞りました。真犯人を捕まえましょう」
殺せんせー「おお!緑谷君は信じてくれるのですね!!」
出久「最初から疑ってませんよ。生徒の信頼をなくす行為はしないとわかってます。それにいくらなんでも、反抗を仄めかすものが多すぎて不自然です」
殺せんせー「グスッ...緑谷くぅん...」
出久「それで問題はこの犯行は殺せんせーの存在を知っている人物...国家機密を知っている立場の者です......」
殺せんせー「ええ。殺し屋関係でしょうかねぇ...許すわけにはいきません!」
しかし出久は考えた。
今までの殺し屋は、殺せんせーにしか目が入っていなかった。生徒は殺してはいけない規約がある程度...にも関わらず、間接的にも生徒の事を巻き込んでいる。生徒の信頼関係を利用して誘う...
出久「...(生徒の心を利用して......前にもあったじゃないか...!)殺せんせー...生徒の心理を利用する犯行って前にもありましたよね...?」
殺せんせー「っ!!......まさか...!なら彼も」
出久「それなら、雑誌に書かれていた触手も納得できます」
殺せんせー「...私を誘っているのですね...良いでしょう。相手になろうじゃありませんか」
出久「...みんなには伝えますか?」
殺せんせー「...生徒達は強くなった。心から信頼しています。ですが...まだ疑いが晴れたわけではありません。
心にとっかかりがある状態で、来てしまっては、彼らに利用される危険性がある。
私を誘うということは、それ相応の作戦を持っているということです...私1人で犯人を捕まえましょう!」
出久「いいえ、僕も行きます」
殺せんせー「にゅやっ!?」
出久「彼らは対先生用のモノをフルに使ってくると思います。彼に殺される殺せんせーは見たくない。それに僕が教えたんですよ?」
殺せんせー「にゅぅぅ...わかりました」
出久「律、もしみんなに何か言われても答えないように。人数は最小限の方がいい...」
律「...分かりました。でも緊急時の場合は呼びますからね?」
出久「...うん」
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そして放課後...
殺せんせー「ではみなさん!先生は行きますので!では!!!」
殺せんせーはマッハで教室から出て行った。
岡島「...なんだあれ、ふっきれたのか?」
ひなた「マジで最低...」
真犯人に目星がついた殺せんせーは、張り切る気持ちが前面に出てしまい、午後の授業は午前と打って変わって元気にやり始めてしまったのだった...
出久(殺せんせー張り切りすぎだよ!?なんかみんなもっと疑い始めてるよ!)
優月「殺せんせーの心情がわからない...諦めたのかな......偽殺せんせーかと思ったんだけど...あの態度の変化は...?」ボソッ
カルマ「......緑谷はどう思う」
出久「分からない...僕...やることあるから帰るね」
カルマ「...そう.........なーんか怪しいな」ボソッ
数時間後に夜...出久と殺せんせーはとある建物の草むらに隠れていた...
律「ここは某芸能プロの合宿施設で、この2週間は巨乳を集めたアイドルグループが新曲のダンスを披露してると!その合宿は明日には終わりますので...」
侵入した建物の庭には、女性者の下着がいくつも干されている。
出久「犯人はそれを見逃すわけないと...流石律...ありがとう」
律「出久さんに褒められちゃいました〜♪...ここで言うのもなんですが...私達、いいコンビになると思うんですよ。情報収集などは私が、実行するのは誠実な出久さん。出久さんの今までの経験や性格を考えれば完璧だと思います!」
出久「...確かに律の力は頼もしいから心強いね」
律「じゃあコンビですね♪」
出久「即決なの...!?」
殺せんせー「まさか律さんともねぇ...」
出久「い、いやそういうわけでは」
律「正直他の女子よりも、私の方が良いですよねー?ネ?ソウデスヨネ?」
出久(こっわ!?!?)
殺せんせー(ひぇぇぇぇ!!!)
律の目が光を灯していなかった...
殺せんせー「...こ、コホン...さ、さあそろそろお話は終了ですよ。真面目に犯人を...」
出久「...そうですね...でもその前になんですその格好は...!?」
出久は黒いジャージを着ていて普通だが、殺せんせーは忍者のような服装...盗む側の格好である...
出久「そして女性者の下着で興奮しないでくださいよ...!」
殺せんせー「す、すいません」
そう話していると、誰かが庭に入ってきた。黄色いヘルメットを被っている背の高い男だった。
出久(下着を盗み始めた!しかもあの手際は素人じゃない!!でも当てが外れた...彼らだと思ったのに...!)
すると殺せんせーがマッハで男を捕まえた。
殺せんせー「捕まえた!!よくもナメたマネしてくれましたね!押し倒して隅から隅まで手入れしてやるヌルフフフフフフ。さあ顔を見せなさい偽物め!!!」
そう言ってヘルメットを奪うと...
殺せんせー「っ!?」
出久「...烏間先生の同僚の...鶴田さん...?」
殺せんせー「なぜ貴方が...!?」
“バンッ!!!”
突如殺せんせーの周りが白いシーツに囲まれた。高さは2階程度だ。
「国にかけあって烏間先生の部下をお借りしてね。この対先生シーツの檻の中まで誘ってもらった。君の生徒が南の島でやった方法だ。当てるよりまずは囲むべし」
出久「...やっぱりお前か、シロ!!!」
シロ「やあやはり来たんだねヒーロー志望の緑谷君。さぁ殺せんせー。最後のデスマッチを始めようか」
すると上の空いていた部分から、イトナが触手に防具らしきモノをつけながら攻撃を始めた。
シロ「まずフィールドを劇的に変化させ、それから襲う。当てるよりまずは囲うが易し。君達の戦法を使わせてもらったよ」
出久「全部計画通りってわけか...」
シロ「そういう事。街で下着ドロを重ねたのも...殺せんせーの周囲に盗んだ下着やら色々と仕込んだのもね。この彼を責めてはいけない。仕上げとなるこの場所だけは、下着ドロの代役が必要だったもんでね」
鶴田「すまない。烏間さんの更に上司からの指示だ...やりたくないが...断れなかった」
出久「人を無理やり...!」
シロ「生徒の信頼を失いかければあの怪物は慌てて動く。そこにきて巨乳アイドルの合宿という嘘情報。多少不自然でも飛び込んできてしまうあたりが間抜けだねぇ」
出久「...」
シロ「それが大人ってものさ。そうだ!中の様子が見えないと不安だろう。私の戦術を細かく解説してあげよう...シーツに見せて囲ったのは対先生繊維の強化布。とても丈夫で戦車の突進でも砕けない。独特の臭いは洗剤臭でごまかせた。そして、イトナの触手に装着したのは、刃先が対先生物質で出来たグローブ。高速戦闘に耐えられるよう混ぜ物をしてあるので、君達が使うナイフと比べて効果は落ちるが、触手同士がぶつかる度じわじわ一方的にダメージを与える。
そしてイトナの位置取り。常に上から攻撃して標的を逃がさない。これで仕留められないようではね...」
イトナ「くそっ...くそっ!!」
聞こえてきた声はイトナの焦る声。そしてシロは気づいた。全くシーツの中が揺れていない事を。殺せんせーが慌ててない事を。
殺せんせー「見事ですイトナ君。一学期までの先生ならば殺られていたかもしれません。でもね、君の攻撃パターンは単純です。いかに速くても、いかに強くても、いかに保護者が策を積み上げても、いかにテンパりやすい先生でも、3回目ともなればすぐに順応して見切ることが出来るのです。それに今回の作戦は貴方達が絡んでいることは予想済みでしたからねぇ」
イトナ「バカな...こんなはずが...!?」
殺せんせー「イトナ君。先生だって学習するんです。先生が日々成長せずして、どうして生徒に教える事が出来るでしょうか」
出久「流石殺せんせー...!」
殺「さて、厄介な布の檻を始末しますか。夏休みの完全防御形態の経験を通して、先生もひとつ技を習得しました。全身ではなく触手の一部だけを圧縮して、エネルギーを取り出す方法...」
殺せんせーは一箇所に触手を集めてエネルギーを貯めていく...
殺せんせー「覚えておきなさいイトナ君。先生にとって暗殺は教育。
暗殺教室の先生は...教える度に強くなる!!」
触手から強い光のエネルギーが放たれ、強い衝撃波が起きた。シーツが吹っ飛び、窓ガラスが割れる。
イトナは負け、重力のままに地面に落下した。
殺せんせー「そういう事ですシロさん。この手の奇襲はもう私には通じませんよ。彼をE組に預けて大人しく去りなさい。あと、私が下着ドロじゃないという正しい情報を広めてください」
するとイトナが苦しみ出し、触手が黒く染まり始めた。
イトナ「脳みそが...焼ける...!?」
シロ「度重なる敗北のショックで精神を蝕み始めたか。ここいらがこの子の限界かな。これだけの私の術策を活かせないようではね」
出久「な、何を言って、まさか見捨てるのか!?」
シロ「イトナ。君の触手を1ヶ月健全に維持するのに火力発電所3基分のエネルギーがいる。これだけ結果が出せなくては組織も金を出さなくなるよ。君に情が無いわけじゃないが...次の素体を運用するためにもどこかで見切りをつけないとね。
さよならだイトナ。
あとは1人でやりなさい」
殺せんせー「待ちなさい!あなた、それでも保護者ですか!?」
シロ「教育者ごっこしてんじゃないよモンスター。何でもかんでも壊すことしか出来ないくせに。私は許さない。お前の存在そのものを。どんな犠牲を払ってもいい。お前が死ぬ結果だけが私の望みさ。それよりいいのかい?大事な生徒をほっといて...?」
シロは去り...イトナはフラフラと立ち上がり出久を見た...すると触手が出久に襲いかかってきた。
出久「しまっ!?(個性の発動が間に合わない!)」
殺せんせー「危ない!!」
殺せんせーがギリギリで触手を弾いてくれたおかげで助かった...
イトナ「ウウッ...ガァ!!!」
イトナはどこかへ飛んでいってしまった。
出久「待って!!」
出久は個性を使いイトナを追いかけ始めた。
殺せんせー「緑谷君!待ちなさっ!?!?」
するとシロの仲間だと思われる白い服を着た人間達が現れ、殺せんせーにbb弾の集中砲火を始めた。だがその程度効くはずもなく、突破。
しかし...
殺せんせー(緑谷君を見失った...!)
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イトナは携帯ショップ前に止まり、触手を使って破壊を始めた。無惨に崩壊していく店...出久はようやくイトナに追いついた。
出久「止めるんだイトナ君!!!また、店を...!」
イトナはこの店の前に1つ店を破壊しているのだ。同じ携帯ショップの...
出久「それ以上は君の命が!!それにヒーローが来てしまう!」
イトナ「黙れ...!強くなりたい...お前...前よりも強さを求めている...そして強くなっている...!俺と...戦えぇ!!!」
イトナは出久に触手の猛襲...だが、体力が減り、メンテナンスをしていない攻撃は、以前に比べて遅くなっていた。出久は軌道を予測して、イトナに近づいていく。そして触手を抑えて対峙する。
出久「もう止めるんだ!僕は別に戦いたいわけじゃないんだ...!」
イトナ「お前にも勝てなくなった...のか...!?...綺麗事も、遠回りもいらない...負け惜しみの強さなんて、反吐が出る...勝ちたい...!勝てる強さが欲しい...!」
殺せんせー「やっと人間らしい顔が見れましたよイトナ君」
イトナ「兄さん...」
殺せんせー「殺せんせー...と呼んでください。私は君の担任ですから。緑谷君、また無茶をして...いくらクラスメイトのためとはいえ、せんせーに頼ってください」
出久「す、すいません...」
イトナ「勝負だ...今度は...勝つ...!」
殺せんせー「勿論勝負してもいいですが、お互い国家機密の身、どこかの空き地でやりませんか?暗殺が終わったら、そこでバーベキューでも食べながら皆で先生の殺し方を勉強しましょう...しつこいですか?残念ながら当たり前なんですよ。目の前に生徒がいるのだから、教えたくなるのが先生の本能です」
イトナ「...っ!」
すると出久達の場所に何かが投げられ、白い煙が撒き散らされた。それに触れた殺せんせーの顔が溶け始めたのだ。
殺せんせー(対先生用のパウダー!?)
シロ「イトナを泳がせたのも予定の内さ」
今回はシロだけではなく、先程殺せんせーに攻撃していた、シロと同じ対先生繊維で出来た服を来た部下までもいる。
突如、シロの乗っている車に付けられた砲台のようなものから、イトナに向けてネットに放射され、イトナは捕まってしまい、連れ去れていく...
シロ「さぁイトナ。君の最後のご奉公だ。追ってくるんだろう?担任の先生...?」
殺せんせー「大丈夫ですか!?」
出久「僕は平気です!個性にも影響はありません!!」
殺せんせー「では先生はイトナ君を助けに行ってきます!!」
殺せんせーはマッハで追いかけて行った。
出久「僕を庇ったせいで反応が遅れたんだ...!何してるんだ僕は...!殺せんせー1人じゃあの服の集団相手にきつい...!僕も急がないと!!」
律「...出久さん......(これは緊急事態と考えますね...!)」
出久が追いつくと、道路の真ん中でイトナの盾になっている殺せんせーがいた。
木の上にはシロの部下達がイトナに向けて攻撃をしている。そのため殺せんせーがイトナを守るためにあそこから動けないのだ。
出久「木の上にいる奴らをどうにかすれば...!」
シロ「来たね、緑谷君。流石の行動力...夏休みの島のこと聞いたよ。まさかマスキュラーを1人で倒してしまうなんてね...」
出久「だからなんだって言うんだ...!エアフォース!!」
指を弾いて、1人を木から落とした。
シロ「空気を弾にして...!ふふっ、いやぁ流石だ。君を相手しているとあのモンスターを殺せないなぁ...
だから頂いたこれを使わせてもらおうか...!」
トラックの荷台にあった大きい風呂敷から何かが飛び出した。飛び出してきたモノは出久の前に降り立った...
マスキュラーほどではないが、出久よりも大きく、鋼鉄の身体...頭にはメインとなっているコンピュータがあり、透明な強化ガラスで覆われている為丸見えだ。
シロ「そのロボットは君専用に造られた“らしい”。さあ緑谷君はそれと戦ってくれ...なあに、モンスターが暴走しないために殺しはしないよ。さあ行くんだ!...私の安全のために...」ボソッ
ロボ「ギギギッ...!」
ロボットは出久に対して腕を振るい攻撃を始めた。出久は個性を使い避け、反撃に転じる。
出久(12%!スマッシュ!!!)
“ガンッ!!!”
出久「っぅ!?!!!か、たい...!!」
少し凹んだ程度でロボは再び出久に襲い掛かる。
殺せんせー「にゅぅぅぅ!!!緑谷君!」
触手一本をロボットの関節部分に伸ばして引っ掛けようとしたが
“ジュゥ!”
シロ「バカだねぇ、勿論対先生用にしているさ。あれを倒せるのは...緑谷君しかいないね。ヒーローや警察は、私が来ないように仕向けている...」
殺せんせー「緑谷君、逃げなさい!」
シロ「逃げたら殺せんせーとイトナは死ぬよ!さあ緑谷出久!君の力をそのロボにぶつけるんだ!見せるんだ!!!」
殺せんせー(彼は何が目的だ!?なぜ急に緑谷君に執着し始めた!?)
出久(奴は関節部分に隙間がある...倒せなくてもせめて行動不能にすれば...!急がないと2人が!!)
ロボット「ギガガッ!!」
出久「邪魔だぁぁぁ!!!!」
出久とロボットの拳が衝突する...
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「やっぱり彼が...ほぉ、なかなかの成長具合じゃないか...まああそこまで成長させたのは彼じゃなくて、超生物だけどね...それにしても彼の先生ぶりには僕も学ばせてもらってるよ...来年にはあの子のデビューを決めているんだ。
この世界の理を崩す、後継者のね...」
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出久「デラウェア...スマッシュ!!!」
再び出久はロボットの腹に一撃を入れたが、凹むだけ...
出久(集中できない...!殺せんせーも疲れてきてるんじゃ...!)
イトナ(俺は無力だ...だから協力者にも見捨てられた。力への執念があったから、職種の激痛にも耐えられた。勝利への執念があったから、何度も...何度もくらいつけた...
なのに執念は届かなくて...
殺す相手に守られている...
クラスで一番強いと思ったあいつが俺よりも強くなってる...そしてあいつにも守られている...
俺は...あんな雑魚達に負けるのか...)
その時、シロの部下の1人が誰かに蹴落とされた。そしてある4人が下に布を引いていて、その布に落ちてきたところをぐるぐる巻きにした。
「やっぱこの町で待機してて良かった...緑谷を怪しんでて正解だった。ねえシロ、いつから殺せんせーだけじゃなくて、緑谷まで狙い始めたの」
出久「赤羽君...!みんな!」
「ちっ、これあの対タコ用の布の服だろ。代わりに俺らがやらなくちゃいけねえじゃねえ...か!つかなんだよあのロボ...!?」
そう言って蹴落とす人物が。
出久「て、寺坂君まで...!」
律「私が呼びました、緊急事態ですので!」
出久「ありがとう...!」
E組が全員集合した...!
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