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星河の覇皇

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第八十五部第二章 日本大使館その三十六

「むしろそこはヒトラーが正しいわ」
「アドルフ=ヒトラーですね」
「ヒトラーはお酒を飲まなかったわね」
「それで有名ですね」
「そして煙草も吸わなかったわ」 
 特に煙草に関しては総統官邸は全館禁煙でありヒトラーの前では誰も喫煙は許されていなかった程だ。
「どうも実際に菜食主義者でね」
「あの話も本当でしたね」
「お肉もお魚も食べず」
 姪の死以降そうなったという。
「パスタやケーキを好んだそうね」
「そして服や住居もでしたね」
「質素だったわ」
「個人の贅沢には興味がなかったですね」
「極悪人でも」
 連合ではそうされている。
「けれどね」
「それでもですね」
「そう、生活はね」
 それ自体はというのだ。
「質素で財産はあっても」
「それを個人の贅沢に使わず」
「そしてね」
 それでというのだ。
「政治資金に使っていて」
「財産も」
「身内の登用もしなかったわ」
 ヒトラーは自分程自分のことを知らない人間はいないと言っていた、身内は閑職に置く程度であった。
「全くね」
「そうした人物でしたね」
「そして会議でもね」
 この時もというのだ。
「当時は葉巻とワインが出るものだったけれど」
「当時もワインが出ましたね」
「ええ、けれどね」
 それがというのだ。
「ヒトラーはね」
「ワインを飲まず」
「そして煙草もだったから」
「かなり特異でしたね」
「だから言われたのよ」
 酒も煙草も嗜まないことがだ。
「よくね」
「そしてそれがですね」
「正しいわ、流石にロシア位寒いと仕方ないけれど」
「ウォッカで暖を取りますね」
「あの国は特別だから」
 俗に酒の国と言われるだけにだ。
「置いておくけれど」
「実際にロシアは寒いですね」
「あの寒さは別格よ」
 ロシアのどの惑星もだ。
「所有している惑星のほぼ九割が極寒とされているわ」
「そして残りの一割は」
「もう絶対零度の寒さで」
「開発をしていても」
「寒冷な星ばかりよ」
 それがこの時代のロシアなのだ。
「元々が冥王星の様に寒い星ばかりだから」
「開発してもですね」
「普通にマイナス三十度ある様な星ばかりよ」
「それで、ですね」
「あの国の寒さに対するには」
 その為にというのだ。
「ウォッカが一番よ」
「暖房があろうとも」
「暖房もいいけれど」
 それと共になのだ。
「ウォッカもね」
「必要ですね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。 
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