星河の覇皇
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第八十五部第二章 日本大使館その三十四
「薄いものになります」
「ええ、連合のお料理の中ではね」
「素材を活かしている味となりますが」
「それでもね」
「薄い方で」
「特に韓国人にしてみれば」
「味が薄いです」
今食べている河豚鍋にしてもというのだ。
「ですからあまり評判がよくないです」
「韓国ではそうね」
「韓国にも河豚料理はありますが」
「辛口で、よね」
「色は唐辛子の色です」
それになるというのだ。
「もう鍋一面がです」
「そうよね」
「本当に韓国の鍋料理です」
「その色でね」
「味もです」
「やはり辛いわね」
「そして辛いだけあって」
金はさらに話した。
「お酒も進みます」
「韓国料理の特徴の一つね」
「左様ですね」
「その辛さがお酒を進めるわ」
「外相もそうですね」
「私はワインが好きだけれど」
カバリエが最も好きな酒はこの酒である、特に発泡性のあるものが好きでよく飲んでいる。ただ今は日本酒を飲んでいる。
「韓国料理にはね」
「あまり合わないですね」
「マッコリとかね」
その韓国の酒である。
「日本酒や焼酎がね」
「合いますね」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「韓国料理の時はね」
「そうしたお酒を飲まれますか」
「そうしているわ。和食や中華料理でもワインを飲むけれど」
それでもというのだ。
「韓国料理にはね」
「ワインは合わないですか」
「あの味はね」
「確かにそうですね。私もです」
金は日本酒を飲みつつカバリエに応えた。
「どうしてもです」
「韓国料理の時は」
「ワインは飲まないわね」
「そうです、ですが」
「それでもなのね」
「甘いものを食べている時は」
その時はというと、大の甘党の金の言葉だけに説得力があった。
「ワインもです」
「いいわね、ケーキにも合うわね」
「ワインは」
「私もそう思うわ」
「それで夜に甘いものを食べる時は」
言うまでもなくフルーツも果物も大量に口にする、とにかく金の甘党ぶりはかなりのものである。しかも口にするもの一つ一つをかなり甘くする。
「ワインを飲むこともです」
「多いわね」
「勿論お仕事がない時ですが」
「では内相はここで食べ終わったら」
「お家に帰って」
そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「休むわね」
「そうします」
その様にするというのだ。
「お風呂に入って」
「内相はお酒が入ると絶対にお仕事をしないわね」
「といいますか」
「飲む時はね」
「はい、絶対にです」
それこそというのだ。
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