星河の覇皇
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第八十五部第二章 日本大使館その三十
「それでね」
「いるだけですね」
「そんなものよ、連合はね」
「マウリアやサハラについては」
「もうね」
それこそというのだ。
「さしてよ」
「外交に力を入れておらず」
「そんなものよ、予算も人も回さないのはね」
「そこに利益がないからですね」
「そうよ、けれど連合の中は違うから」
国益、それが多くあるからだというのだ。
「レセプションにもね」
「力を入れていきますね」
「これからもね、そしてね」
「対立にもですね」
「力を入れていくわ」
こちらにもというのだ。
「両方にね」
「それでは」
「そしてね」
カバリエは河豚の唐揚げを食べつつさらに話した。
「今のところは本当にね」
「静かですね」
「至ってね」
そうだというのだ。
「まるでね」
「嵐の前の様に」
「そう、その前の様にね」
金に微笑んで話した。
「静かよ」
「左様ですね、この静けさはです」
「まさによね」
「嵐の前の静けさです」
「本当にそうね」
「そして外相はこの静かさをですね」
「楽しんでいるわ、そしてね」
カバリエは今度は刺身を食べた、河豚の刺身即ちてっさはその独特の食感と味がカバリエの舌を魅了していた。
「これからのこともね」
「楽しまれますね」
「そうするわ、そしてね」
「連合に国益を」
「連合という国に、そして」
「連合市民にもですね」
「国益をもたらすさ」
「そうされますね、政治家は何か」
金はもてっさを食べる、メインと言っていい鍋はまだであるが二人は今はそれまでの料理を楽しんでいるのだ。
「その国に国益をもたらすものです」
「そうよ、そして私達は中央政府の政治家だから」
「今は」
「中央政府即ち連合全体の為にね」
まさにというのだ。
「国益をもたらすものよ」
「それが私達の務めですね」
「そうよ、そしてね」
「この度はですね」
「私は連合に国益を持って来るわ」
「多くのそれを」
「そして連合市民にもね」
「そうされますね、では私も」
金はここで酒を飲んだ、白ワインは甘口である。
「及ばずながら」
「働いて」
「はい、連合の国益をもたらします」
「では私からもお願いするわ」
「各国政府との対立では」
「若し内務省からの協力が欲しくて」
「情報収集等で」
金はカバリエに応えて述べた。
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