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星河の覇皇

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第八十五部第二章 日本大使館その二十二

「伊東首相は強敵ですね」
「そして我々は立ち向かう主人公ですね」
「その立場になりますね」
「ヒーローですね」
「そうした立場ですね」
「そう考えると面白いですね」
 やはりチバの笑顔はあどけない、その顔に闇はない。
「実に」
「面白いですか」
「そう言われますか」
「そこで」
「伊東首相がお相手で」
 これにはスタッフ達も驚いて言う。
「そう言われますか」
「楽しみな様ですが」
「そう言われますか」
「実際にそうですから」 
 少年漫画の展開の様だからだというのだ。
「そうなっています」
「それはまた」
「凄いですね」
「我々は緊張していますが」
「どうにも」
 ヒーローの様だと思ってもというのだ。
「伊東首相がお相手とです」
「あらためて思いますと」
「身震いすらします」
「私もそれは同じです、ですがどうもです」
 チバとしてはというのだ。
「そうした感情もあります」
「強敵と戦いたい」
「その様にですか」
「思われますか」
「その感情が湧き上がります」
 心の中からというのだ。
「自然に」
「そして対されて」
「そうしてですか」
「国益を手に入れられる」
「そうされますか」
「是非共、ではです」 
 英雄はさらに言った。
「皆さんも宜しくお願いします」
「共に強敵に向かう」
「そのことにですか」
「我々も」
「はい、しかし思うに」
 ここでチバはこうも言った。
「日本は非常に深い国ですね」
「左様ですね」
「そのことはありますね」
「何かとです」
「底の知れない国です」
「文化もですが政治もですね」
 こちらもというのだ、自分達の世界も。
「非常にですね」
「色々と複雑な面もありますね」
「様々な勢力も内在していますし」
「その複雑さもですね」
「奥の深さになっていますね」
「はい、伊東首相にしても」
 その彼女もというのだ。
「与党の総裁でもありますが」
「その与党もですね」
「色々ありますね」
「複数の勢力が内在していて」
「複雑であり」
「やはり奥が深いですね」
「そう思います、そして一枚岩でなくとも」
 それでもというのだ。
「まとまっています」
「そうですね」
「伊東首相がまとめておられますね」
「左様ですね」
「その実は」
「ばらばらであっても」  
 そうした状況でもというのだ。 
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