星河の覇皇
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第八十五部第二章 日本大使館その十五
「そうして下さい」
「それでは」
領事はチバのその言葉に頷いて応えた。
「その様にさせて頂きます」
「やはり敵対するよりです」
「友好を深めるに越したことはないですね」
「その方が遥かにいいです」
「全く以てその通りですね」
「中央政府にしましても」
チバは自分達のことも話した。
「やはりです」
「敵対よりもですね」
「友好を築き維持する方が」
その方がというのだ。
「労力は少なく」
「実りも多いですね」
「はい」
まさにというのだ。
「実際のところ」
「左様ですね、ですが」
「今我々は全面的な対立に入ろうとしています」
「そしてそれは避けられないですね」
「連合の常ですね」
「中央政府と各国政府の対立と衝突ですね」
「それは連合という国が出来てからのことで」
それでというのだ。
「今もです」
「それは変わらないですね」
「はい」
まさにというのだ。
「その時期がまた来たのです」
「そういうことですね」
「お互いに国益を賭けたものであり」
チバはあどけない顔で話した、それは少女がお菓子やアイドルグループについて語る様なものであった。
「友好ではなくです」
「対立と衝突で得るものですね」
「既にその域に達しているので」
「だからですね」
「我々もです」
「全面対決にですね」
「入ります、ですが各領事館は」
こちらはというと。
「情報収集はしてもらいますが」
「それだけではなくですね」
「はい」
まさにというのだ。
「それぞれの地方自治体、そしてです」
「市民とですね」
「交流に務めて下さい」
「わかりました」
「その国と対立していても」
それがどれだけ激しくとも、というのだ。
「友好もです」
「それもですね」
「進めてこそです」
「連合の政治ですね」
「片手では腕相撲をして」
お互いにそうしてというのだ。
「もう一方では握り合う」
「そうしていくものですね」
「ですからお願いします」
「ではこれからのイベントやレセプションも」
「引き続き」
滞ることなくというのだ。
「お願いします」
「それでは」
「楽しくです」
チバは笑顔で述べた。
「されて下さい」
「我々もですね」
「市民の方々とも」
日本の彼等とも、というのだ。
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