星河の覇皇

「それはです」
「即座にですね」
「使う」
「そうされますね」
「そして、ですね」
「攻めます」
　そうするというのだ。
「そうしていきます」
「そうして日本政府を切り崩し」
「動きにくくする」
「そうしていきますか」
「僅かなダメージでも」
　チバはさらに言った。
「それが動きを少しでも鈍くして」
「影響を与える」
「そうなりますね」
「ですからスキャンダルの種があれば」
　まさにというのだ。
「衝いていきます」
「そうしていきますね」
「それも絶えず」
「そして攻めていって」
「日本政府に対しますね」
「そうします、また私達も伊東首相に気をつけましょう」　
　周りにこう言った。
「あの方には」
「左様ですね」
「それが我々の今の仕事ですし」
「それならですね」
「これからはですね」
「そうしましょう、ただ」
　ここでだ、チバは。　
　首を右に傾げさせてこんなことを言った。
「官邸への工作を考えましたが」
「それは、でしたね」
「失敗していますね」
「サブルスパイを作ることは」
「今のところ」
「これは相手に気付かれなくても」
　工作を仕掛けダブルスパイに仕立てる者にというのだ、スパイは確信犯だけがそうであるとは限らないのだ。
「仕立てられますが」
「左様ですね」
「相手がそのつもりはなくても」
「それでもですね」
「秘かにその喋ることを聞いてです」
「情報を聞き出せたりも出来ますが」
「行きつけのお店等から、そして」
　チバはさらに話した。
「マインドコントロールもです」
「それを行って、ですね」
「そうしてダブルスパイにする」
「やはり相手が気付かないうちに」
「それも出来ますが」
「ですが」
　それもというのだ。
「出来ていませんね」
「残念なことに」
「官邸とその周辺のガードは固いですね」
「どうにも」
「それではですね」
「はい、ガードが堅固であることも」
　このこともというのだ。
「強さですが」
「伊東首相はそこでもお強いですね」
「どうにも」
「そのガードの固さも含めて」
「そう思います、マスコミも」
　彼等の話もした。