神々の塔
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第四十話 童話の中からその十三
彼等は普通の獣を超越した強さだった、アレンカールは雉の飛翔しての一撃を紙一重でかわしてから言った。
「あと少しでね」
「攻撃受けてたな」
「それで受けたら」
こう羅に返した。
「もうね」
「かなりのダメージ受けてたな」
「そうだったわ」
「普通の獣とちゃうな」
「外見は同じでも」
それでもというのだ。
「ほんまね」
「中身がちゃうわ」
トウェインも雉の攻撃を何とかかわしてから言った。
「全くな」
「まさに神霊さんね」
「中身はな」
外見は普通の獣でもというのだ。
「そやからな」
「強いわね」
「かなりな、そやからな」
「油断出来ないわね」
「今回もや」
施は両手に弓を構え如意棒を傍に漂わせて言った。
「まさにな」
「あたい達が力を合わせてね」
「戦わんと勝てんわ」
「ほんまにそうね」
アレンカールもそれはと答えた。
「ほな攻撃や防御の術も使って」
「戦力を底上げしてな」
「神具の力もね」
これもというのだ。
「使いましょう」
「全力でな」
「陣形も考えるか」
メルヴィルはタスラムとブリューナクをそれぞれの手に持って構えつつ言った。今に撃たんとしているが照準が定まっていないのでそれはまだだ。
「いつも通り」
「そうしましょう」
アレンカールはメルヴィルのその言葉に頷いた。
「ここは」
「そうやな」
「そしてね」
「戦うで」
「雉さんは素早い」
芥川がこのことを指摘した。
「そやからここはな」
「あたい達も素早さを上げることね」
「速さには速さや」
確かな声で言い切った。
「そやからな」
「この雉さんとの戦は」
「そや、素早さをな」
まさにこれをというのだ。
「どんどんや」
「上げることね」
「そうするんや、まずはな」
「わかったわ、それじゃあね」
「術を使うで」
こう言ってだった。
十人は術を使ってだった。
素早さを上げた、そのうえで雉の素早さに対抗し。
雉と戦った、その後の神霊達ともそれぞれのタイプを見極めそのうえで術を用いてステータスを上げてだった。
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