オズのカリフ王
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第十幕その五
「やはりな」
「そうじゃな、讃美歌を聴いてもわかる」
実際にと言うドワーフ王でした。
「わしもな」
「全くじゃな」
「他の宗教の教えもよいが」
「キリスト教の教えもな」
「実によい」
「ではな」
「これからも触れていこう」
「そうしていこう」
こうお話しました、そしてです。
皆は讃美歌の後は宗教画の美術館を見せてもらいましたが数多くの絵画があってそこにキリストやダビデ王ソロモン王それに天使の人達の絵もありますが。
ふとです、ノーム王は言いました。
「おや、何か違うのう」
「どうしたのじゃ」
「いや、キリストの犠牲であるが」
ドワーフ王に十字架にかけられているその人の絵を観てお話しました。
「これはな」
「どうしたのじゃ」
「いや、キリストは犠牲になっておらんとな」
その様にというのです。
「わしは聞いたが」
「そうなのか」
「それにソロモン王も立ってな」
そうしてというのです。
「外の世界ではな」
「亡くなっておったか」
「そう聞いたが他の展開もな」
「違うか」
「これがな」
「そうなのか」
「それはイスラム教ですね」
天使さんが言ってきました。
「そちらでは主、キリストもです」
「生きておるか」
「はい、それで他の方々も」
「展開が違うか」
「そうなのです」
「そうなのか」
「イスラム教とキリスト教は出て来る人は実は同じですが」
それでもというのです。
「宗教が違いますと」
「行いも違うか」
「そうなのです」
「成程のう」
「こちらの世界では仲良しなので」
キリスト教とイスラム教はというのです。
「他の宗教とも」
「だからか」
「そうしたものだとです」
「わかっておればよいか」
「はい、そうして頂ければ」
「そういうことじゃな」
「それぞれの宗教で世界があるので」
それでというのです。
「ご理解下さい」
「それではな」
ノーム王も納得して頷きました。
「わしもそうさせてもらう」
「それでは」
「しかし聖書も読まんとな」
「読まれたことはないですか」
「一度あるが」
「では何度もです」
「読めばよいか」
「はい、本は一度読むよりもです」
天使さんは笑顔で言いました。
「何度もです」
「読むものか」
「そうするとです」
「よいか」
「よりよく理解出来るので」
その本の内容をというのです。
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