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オズのカリフ王

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第十幕その一

               第十幕  天空城を巡り
 皆は天使の人達の天空のお城、本城と言っていいそのお城の周りのお城も案内してもらうことになりました。
 それで移動に船に乗せてもらうのですが。
「おお、帆船か」
「これはいいわね」
 キャプテンビルとトロットは浮島の港にあるその船を見て言いました。
「お空を飛んで進むのね」
「そうした船か」
「飛行船でも飛べるけれど」
「こうした船もあるのじゃな」
「私達は翼で飛べるので問題ないですが」
 案内役の天使さん、武装したその人が笑顔で言ってきました。
「お客様の多くは飛べないので」
「だからなのね」
「はい、そうした方々の為にです」
「こうした船もなのね」
「私達は持っています」
「そうなのね」
「この船に乗ってです」
 そうしてというのです。
「浮島と浮島の間を行き来します」
「そうするのね」
「はい、そして」
 天使さんはさらにお話しました。
「こちらの船旅も行き来するだけの間ですが」
「楽しんでいいのね」
「そうされて下さい」
「それではね」
 トロットは天使さんににこりと笑ってでした。
 皆に船に乗りましょうと声をかけてでした、皆もこの娘と一緒に乗り込みました。そうしてなのでした。
 船はすぐに出発しました、すると。
「本当に飛んでるね」
「そうだね」
「お空の船旅がはじまったわ」
「飛行船で行き来するのもいいけれど」
「帆船もいいね」
「そうね、お空が自然に見られてね」
 つぎはぎ娘はジョージ達五人に応えて言いました。
「物凄くね」
「いいよね」
「いや、青空が奇麗だよ」
「白い雲もね」
「鳥やお魚が周りに沢山いて」
「天使さん達もいてね」
「とてもいい景色よ、浮島に行くのもいいけれど」
 それでもと言うつぎはぎ娘でした。
「船旅もいいわね」
「楽しんで頂き何よりです」
 そう聞いてです、天使さんが言ってきました。
「我々も。ただ」
「ただ?どうしたの?」
「もうすぐ目的地の次の浮島に着きます」
「あら、もうなの」
「浮島と浮島の距離はこの船にして三十分もないので」
「そうなの」
「距離的には離れていますが」
 それでもというのです。
「船の速度が速いので」
「だからなのね」
「三十分もかからず」
 それでというのです。
「到着します」
「そうなのね」
「はい、ですから」
「あと少しでなのね」
「到着します」
「わかったわ、それじゃあね」
「はい、今度はお城をご覧になって下さい」
 笑顔でのお言葉でした。
 皆は次の浮島に着くとでした、皆はそこにあるお城に入りました。そのお城も白い石造りのもので神聖で壮麗な雰囲気に満ちていました。 
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