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イベリス

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第百二十話 大きく深くなっていく想いその七

「私下町のお巡りさんはちょっと」
「ああ、あのお巡りさんね」
「アーチみたいな眉毛がつながってる」
「あの人よね」
「いつもサンダルでね」
「不死身な位タフの」
「結構いいところもあるけれど」
 そのお巡りさんはというのだ。
「けれどね」
「あのお巡りさん破天荒過ぎるからね」
「何から何までね」
「ギャグ漫画ってこともあるけれど」
「無茶苦茶だから」
「浮気はしないと思うけれど」
 咲は考えつつ述べた。
「それでもね」
「ちょっと以上にね」
「あのお巡りさんはないわね」
「離れてみていたら面白いけれど」
「一緒にいたら怖いわね」
「そうした人だから、というかお巡りさん以上に」
 その破天荒なとだ、咲はさらに言った。
「声優さんがね」
「ああ、あのお笑いの人ね」
「大阪生まれの」
「やたらいい高校出たっていうね」
「芸名にそれ付けてる」
「学校の成績はよかったかも知れないけれど」 
 その芸名からわかる通りにというのだ。
「言ってること聞いたら」
「最低よね」
「絶対一緒にいたくないわ」
「色々酷くて」
「それでね」
「あんな人と一緒にいたくないわ」 
 咲は強い声で言い切った。
「本当にね」
「そうよね」
「あんな人とはね」
「一緒にいたくないわね」
「何があっても」
「嫌なことしか言わないから」
 咲は今度は眉を顰めさせてだった、クラスメイト達に話した。
「あの人は」
「そうよね」
「人間としてね」
「まさに最低よね」
「本当にね」
「あんな人だとね」
「何があっても一緒にいたくないわ」
 咲は断言した。
「冗談抜きでね」
「そうよね」
「彼氏にしたくない人に選びたいわね」
「あと嫌いな人」
「結婚したくない人にもね」
「一緒にいたくない人にも」
「もうそうした人だから」
 まさにとだ、咲はクラスメイト達に話した。内心こうした話になって本当によかったと思いつつ話していった。
「絶対にね」
「彼氏にしたくわね」
「凄い偉そうに上から目線で怒鳴り散らされそう」
「ちょっとしたことでね」
「それで自分のことには知らん振りでね」
「何しても感謝しなさそうね」
「そんな人と一緒にいるとか」
 それこそというのだ。
「ないわ」
「そうよね」
「何があってもね」
「嫌よね」
「あのお巡りさんも困るけれど」
 咲は真剣に考える顔実際に考えて言った。 
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