神々の塔
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三十九話 象の神その十
「その夜からな」
「毎晩何度もやね」
「そう言うてるわ、そやけどな」
それでもというのだった。
「あの積極さにな」
「芥川君戸惑ってるね」
「結婚とかな」
こうしたことはというのだ。
「どうもな」
「先やね」
「まだまだな」
こう言うのだった。
「十八から結婚出来るけどな」
「男の人は」
「それで碧ちゃんはもうや」
「女の子は十六からやし」
日本ではだ、綾乃はここでは他の国のことは置いておいて日本での結婚出来る年齢のことを話すのだった。
「もうやね」
「それ言われてるわ」
「碧ちゃんから」
「しかもうちの学校校則でや」
「結婚禁止してないし」
「健全な交際やとな」
当然不順異性交遊は禁止となっている、尚それが同性であっても禁止されているのがこの学園の校則の特徴の一つである。
「ええし」
「結婚していたら」
「籍入れてたらな」
学校側もというのだ。
「碧ちゃんがいつも言ってることしてもな」
「ええんやね」
「ああ、しかしな」
それでもというのだった。
「僕はな」
「そうしたことはやね」
「興味はある」
芥川もこれは否定しなかった。
「それもかなりな」
「そやけどやね」
「あそこまで積極的やとな」
それならというのだ。
「かなりな」
「引くね」
「そや」
まさにと言うのだった。
「どうもな」
「そやね、けどね」
それでもとだ、綾乃は芥川に話した。
「こうしたことをせんと子孫は残せへんさかい」
「碧ちゃんはそういった意味では正しいか」
「そやで」
そうなるというのだ。
「ほんまに」
「それはそやな」
「そやで、そやから芥川君が決心したら」
「その時はか」
「前向きにな」
「考えればええな」
「そやで」
芥川に笑顔で話した、そうした話をしつつだった。
一行は迷宮を進みヒンズーの神々の前に来た、すると像の頭に四本の腕を持つ太った神が笑って言ってきた。
「よく来たね、じゃあ早速はじめようか」
「めっちゃ明るい神霊さんやな」
「これがガネーシャ神や」
リーがシェリルに答えた。
ページ上へ戻る