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夢幻水滸伝

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第三百十七話 覇道に対してその一

                第三百十七話  覇道に対して
 ルイスは三人でやっていくことになるとすぐにルイーザとギンズバーグに対してこれからの戦略を話した。
「それぞれの勢力圏を結び付けてです」
「そして勢力拡大の為にですね」
「インジアナ州に進出しますね」
「そうしましょう、あの州を掌握はです」
 二人に昼食の場で話した、食べているのはサラダとスパゲティである。スパゲティのソースはボロネーゼだ。
「今後はです」
「それぞれの州が陸路でも強く結ばれ」
「しかもインジアナ州も手に入るので」
「大きいですね」
「実に」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「ここはです」
「まずはですね」
「あの州を掌握しますね」
「三つの州それぞれから勢力を拡大していますが」
 そのインジアナ州にというのだ。
「今後はです」
「さらにですね」
「それを推し進めていきますね」
「そうします、そしてです」
 そのうえでというのだ。
「そこからです」
「さらにですね」
「勢力を拡大していきますね」
「今この世界のアメリカでは二つの勢力の伸張が著しいです」
 ボロネーゼ、オリーブオイルに大蒜を利かせたそれを食べつつ話した。
「東のメルヴィルさん、西のトウェインさんが」
「お二人はほんま凄いですね」
 ギンズバーグも同じスパゲティを食べつつ応えた。
「まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで」
「勢力を拡大しておられますね」
「それぞれ」
「このままいきますと」
 ルイスはさらに話した。
「アメリカはです」
「お二人のいずれかのものとなりますね」
「はい、ですが私達もです」 
 ルイスは今度は自分達のことも話した。
「一つの勢力ですので」
「まずはインジアナ州の掌握を進めて」 
 ルイーザもそのスパゲティを食べている、見れば三人のそれぞれのテーブルの上のスパゲティの量はかなりのものだ。
「そのうえで」
「はい、さらにです」
「そこからですね」
「出来れば他の州もです」
 インジアナ州だけでなくというのだ。
「手に入れたいですね」
「そうですか」
「ですが争いはです」
 これはとだ、ルイスの声に否定が宿った。
「やはり私は」
「好まれへんですね」
「戦をしないなら」
 それならというのだ。
「それで、です」
「ええですね」
「それに越したことはあらへんとです」
 その様にというのだ。
「考えています」
「そうですね」
「実際にですね」 
 ギンズバーグは右手のフォークを使ってスパゲティを食べつつ話した。
「ルイスさんはイリノイ州を平和に」
「戦はほぼせんでした」
「そうして掌握されましたね」
「はい、戦をせんで済みますと」
「それに越したことはあらへんですね」
「どうしてもという意外は」
 そうした場合でなければというのだ。
「私はです」
「戦はせえへんですね」
「はい」
 そうした考えだというのだ。 
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