星河の覇皇
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第八十五部第一章 国防省への忠告その三十九
「我々に反撃をしてきたな」
「暗殺を防ぎその計画を掴み」
「そしてそれを公にしてだ」
そうしてというのだ。
「各国政府や中央政府を攻撃した」
「それで、でしたね」
「連合は彼に対して劣勢に立ちだ」
「エウロパの連合に対する感情はさらに強まり」
「そうしてだ」
「エウロパとしての完全な独立に至りましたね」
「そうなったのを見るとな」
まさにというのだ。
「暗殺にはデメリットもある」
「失敗した時は厄介ですね」
「暗殺は呪殺と同じだ」
「自分にも返ってきかねないですね」
「呪殺は自分にも返るという」
俗にそう言われている、人を呪わば穴二つという言葉はこうした意味から偽りではないと言われている。
「仕掛ける前に見付かってもな」
「駄目ですね」
「そうだ、そこも呪殺と同じだな」
「そういえばそうですね」
カバリエもそうだと応えた。
「言われてみれば」
「私は呪いは好きではない」
キロモトは暗い顔でこうも言った。
「さっきも言ったがな」
「自分にも返ってきますね」
「人を呪うと心がさもしくなる」
こうもなるというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「そうだ」
「暗殺自体もですね」
「好きではないしな」
「だからですか」
「ギルフォード総統には少なくとも私自身はな」
キロモトとしてはというのだ。
「特にだ」
「仕掛けることはですね」
「しない」
断言さえした。
「それはな」
「では」
「やはり普通にな」
「連合全体を発展させる」
「そうしていく、一が一・一七になり続けても六百が六百六十になり続けるとな」
エウロパと連合の国の規模と成長率から話した。
「相手は追い付けない」
「一は六百には」
「永遠にな、大きくなり続けるとな」
それこそがというのだ。
「いい」
「だからですね」
「私は暗殺よりもな」
それよりもというのだ。
「こちらを選びたい、だが」
「それでもですね」
「各国政府との衝突が起こる、そちらにもな」
「力を入れますね」
「さもないとな」
「中央政府は後れを取り」
「連合全体の発展もだ」
これもというのだ。
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