神々の塔
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三十七話 氷の海の神々その七
「寒いのも嫌やが」
「こうしたお話もよね」
「嫌や」
アレンカールに心から述べた。
「ほんまに」
「そうよね」
「オーストラリアも色々おるけどな」
自分の国もというのだ。
「ああした虫の話は一回聞いたら充分や」
「虫って嫌な人にはほんま嫌やしな」
こう言ったのは施だった。
「獣やモンスターでもよおさんおるけどな」
「蟻とか蟷螂とかな」
トウェインはこういった昆虫達の名前を出した。
「虫やないが蜘蛛とか百足とかな」
「それでそうした寄生するもんとしてもおって」
メルヴィルも言った。
「怖いな」
「そやな、アフリカでもツエツエバエとかおるし」
羅はこの虫を思い出した。
「蚊もマラリアとか持ってるし気をつけんとな」
「暑いと虫も多いしな」
リーはこの現実を指摘した。
「私はそっちの方がええが用心は必要やな」
「ううん、冷え性のうちはあったかい方がええけど」
綾乃はそれでもと述べた。
「暑いとそうしたデメリットもあるんやね」
「そやな、虫は寒さに弱いからな」
芥川は周りを警戒しつつ綾乃に応えた。
「こうした場所にはおらんわ」
「そやね、そのことはええね」
「ああ、敵はおってもな」
「厄介な虫はおらん」
「そのことは有り難いわ」
「そやね」
こうしたことを話しながらだった。
一行は氷の迷宮を進んでいった、そのうえで神霊達の階まで行った。するとイヌイットの少女の姿をした神霊に言われた。
「来たわね、準備はいいかしら」
「はい、それで貴女はセドナ女神ですね」
「そうよ、知ってるのね」
「左様です」
リーが応えた。
「この階の他の神霊の方々も」
「それは何よりよ」
「イヌイットの神々ですね」
「そう、氷と雪と海のね」
「その世界ですね」
「私達の世界はね」
こう言うのだった。
「そうなのよ」
「そうですね」
「そしてね」
「今からですね」
「私達と戦うけれど」
「宜しくお願いします」
リーは礼儀正しく応えた。
「それでは」
「こちらこそね」
軽いやり取りの後でだった。
一行はイヌイットの神々との戦闘に入った、神々は一柱ずつ氷に之それに水を使って攻撃してくるが。
芥川はその神霊達の攻撃を受けつつも仲間達に言った。
「弱点ははっきりしてる」
「火やな」
「今回の神霊さん達は寒いところの神々や」
「イヌイットのな」
「それでや」
共に今戦っているセドナを前にしている中里に話した。
「氷属性の神霊さん達が多い」
「それやとな」
「火を使うんや」
この属性をというのだ。
「そうしてや」
「戦うことやな」
「そや」
まさにという言葉だった。
ページ上へ戻る