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第九十七話 食べられる幸せその五

「あと環状線とか銅像とか」
「色々あるけれどね」
「それと四神相応とか」
「その土地だっていうでしょ」
「あそこ色々あるわね」
「それはね」
 そうした様々な結界があると言われている訳はというのだ。
「災害にもね」
「対するものなの」
「そうした説があるのよ」
「そうなのね」
「実際あの街色々あったから」
「昔から」
「大火事に台風にね」
 そうしたものに襲われてというのだ。
「地震も噴火もね」
「あったから」
「戦争もあったしね」
 第二次世界大戦のことだ。
「何度も焼け野原になってるから」
「物凄い歴史よね」
「戦争除いてもね」
 それでもというのだ。
「それだけのことがあったから」
「災害に対してもなの」
「警戒されていて」
「結界あるの」
「何重にもね、それでね」
「災害防いでるの」
「そうしたお話あるのよ、耐震考えてある高層ビルだって」
 東京に数多くあるそれもというのだ。
「実はね」
「結界なの」
「そのうちの一つらしいのよ」
「何でもない様で」
「大阪にもあるけれど」
 富美子は今度はこう前置きして話した。
「環状線ね」
「ああ、あの十二の駅がある」
「東京はもっと多くてね」
 駅がというのだ。
「真ん中にも路線あるのよね」
「確か山の手線って言ったわね」
「あれもね」
「結界なの」
「仏様の手の形で」
 そうなっていてというのだ。
「つまり仏様の力でね」
「東京を護ってるの」
「そう言われてるのよ、西郷さんとか大村益次郎さんとか楠木正成さんの銅像も」
「さっき銅像のお話出たわね」
「これだってね」
「結界ね」
「そうみたいだし」
 こう話すのだった。
「兎角ね」
「東京は何重にも結界をなの」
「張って災厄から護っているらしいけれど」
「災害からもなの」
「というか災害がね」
 まさにというのだ。
「東京最大の脅威だし」
「徳に地震が」
「何でも災害が起こる度に」
 まさにその都度というのだ。
「結界を張っていったらしいのよ」
「昔から」
「実際の対策もね」 
 それもというのだ。
「江戸の頃からね」
「してるのね」
「大火事があっても」
 江戸時代この街は何度かこの災害にも襲われているのだ。 
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