ハッピークローバー
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第九十六話 ラッキーナンバーその七
「もっと言えばね」
「多いなら多いだけいい」
「そういうことね」
「そうしたのは」
「そう思うわ」
笑顔で言うのだった、そしてだった。
一華は部活に出て練習している時ふと今自分が着けているゼッケンについてだ、スペインから来ている同級生やや浅黒い肌であだっぽい顔立ちで縮れた長く黒い髪の毛でスタイルのいい彼女から言われた。
「一華今六番よね」
「それが何かあるの?」
「いや、いい番号よね六って」
「あんた六がラッキーナンバーなの」
「いや、六ってきりがいい感じがしてね」
それでというのだ。
「私にとってはね」
「六はいい番号なのね」
「そうなの」
こう言うのだった。
「そうした意識あるの」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのだ。
「一華が六でね」
「いいと思ったのね」
「ちなみに私二だけれど」
スペインの娘のゼッケンはその番号だった。
「サッカーだと後ろなのよね」
「ディフェンダーだしね」
「そうなのよね」
「あんたもサッカー好き?」
一華はスペインの娘に尋ねた。
「やっぱり」
「結構ね」
否定しない返事だった。
「好きよ」
「そうなのね」
「スペインで人気があるスポーツはね」
「サッカーね」
「あと闘牛だけれど」
「あれスポーツ?」
「やる方はね」
そうなるというのだ。
「格闘って言ってもいいわね」
「生きるか死ぬかだから」
「もう一瞬でもよ」
それこそというのだ。
「油断したらね」
「牛が突進して来て」
「体当たり、特に角の一撃を受けてね」
そうしてというのだ。
「死ぬってこともね」
「あるわよね」
「危険と隣り合わせなのがね」
それがというのだ。
「闘牛なのよ」
「闘牛士の人も大変ね」
「凄く人気があってなりにくいし」
そうした職業であってというのだ。
「なってもね」
「物凄い報酬なのよね」
「報酬の分ね」
まさにそれだけというのだ。
「危険もよ」
「あるのね」
「それがよ」
まさにというのだ。
「闘牛士なのよ」
「ハイリスクハイリターンね」
「そう、それとサッカーがね」
またこのスポーツの話をするのだった。
「かなりね」
「人気あるのね」
「そうなの」
まさにというのだ。
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