クラスメイトの妹なので
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第二章
兄と待ち合わせをした学校の中にある喫茶店で一人の短い黒髪で大人しい感じの楚々とした人形の様な七海よりも小さい少女を連れて来た。着ている制服はえんじ色のスカーフの昔ながらのセーラー服だ。
その少女を見てだ、濃紺の七つボタンの長ランとズボンの制服姿の彼は言った。
「滅茶苦茶可愛いな」
「クラスメイトの李麗羅さんよ」
七海は隣に座った彼女の名前を話した、七海は短い水色のスカートにブレザー、赤のリボンと白ブラウスに黒のハイソックスという服装だ。
「宜しくね」
「李?」
「そうよ、台湾の孝雄生まれでね」
「台湾人になります」
麗羅自身も言ってきた。
「中華民国ですね」
「ってことはな」
哲夫はここまで聞いて真顔で言った。
「お兄さんいるか?」
「はい」
麗羅はその通りだと礼儀正しく答えた。
「李雲虎といいます」
「そいつってな、おいちょっといいか?」
哲夫は自分の携帯を出して連絡をした、そして誰かを呼ぶと百七十位の背で赤いあちこち刎ねた髪の毛に小さな目で中性的な麗羅そっくりの顔をした一七〇位の背で黒のブレザーとグレーのズボンに青ネクタイと白ブラウスの制服の痩せた男が来てだった。
哲夫達を見てだ、こう言った。
「哲ちゃんに麗羅?あとそっちの娘は」
「俺の妹だよ」
哲夫は七海を見て問う彼に言った。
「七海っていうんだ」
「そうなんだ」
「そのお兄さんってこいつか?」
哲夫は彼を指差しつつ麗羅に尋ねた。
「俺のクラスメイトで李雲虎っていうけれどな」
「はい」
そうだとだ、麗羅は答えた。
「兄です」
「妹だよ」
その雲虎も言って来た。
「僕も」
「そうだよな、いや滅茶苦茶可愛くていい娘みたいでもな」
それでもとだ、哲夫は言うのだった。
「クラスメイトの妹さんとはな」
「付き合えないの?」
「流石にな」
こう妹に答えた。
「何かとあるからな」
「そうだね、僕も哲ちゃんが麗羅の彼氏だと」
雲虎もそれはと言ってきた。
「何かとね」
「嫌だよな」
「難しいところあるよ」
「そうだよな」
「だからね」
それでというのだ。
「付き合うならそれぞれの好き嫌いだから反対はしないけれど」
「いい気はしないよな」
「複雑だよ」
「私も。お兄ちゃんのお友達が彼氏さんだと」
麗羅も言って来た。
「何かとやりにくい気がして」
「ううん、じゃあ今回のお話はなし?私もそうした話になると」
どうかとだ、七海も難しい顔で述べた。
「クラスメイトのお兄さんか弟さんと付き合うと」
「何か嫌だろ」
「妙なもの感じるわね」
「だろ?だから今回はな」
哲夫は七海に話した。
「すげえ頼んでのことだけれどな」
「なしね」
「ああ、そういうことでな」
「それじゃあね」
「まあそれはね」
雲虎はまた言って来た。
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