| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百十五話 ネクロマンサーの戦いその二

「その通りです」
「ほなちょっと職業安定所紹介してもらうか」
 考える顔でだ、ルイーザは腕を組んで言った。
「そうしてな」
「そのうえで、ですか」
「とりあえず仕事手に入れるわ」 
 考える顔のまま言った。
「そうするわ」
「そうですか、なら職業安定所の場所紹介しますね」
「頼むわ」
 ルイーザはゴーストの女の言葉に応えた、そうしてだった。
 職業安定所に行って仕事を探すとだった。
 安定所に勤務している公務員、フェアリーの若い男がゴーストの女がそうであった様に驚いて言った。
「何ですか貴方は!?」
「この人は実は」
 一緒にいるゴーストの女がここで説明した。
「そうした方でして」
「何と」
 男も仰天した、言葉にそれが出ていた。
「星の方がここに来られるとは」
「それで、です」
「お仕事を探しておられますか」
「働かんと食べていけんから」 
 ルイーザは素っ気ない声で述べた。
「まずはお仕事を」
「あの、それだけの能力がおありなら」
 男は言うのだった。
「かなりのことが出来ますが」
「かなりの?」
「はい、お一人でかなりの工事が出来ます」
「アンデットを使役してかいな」
「そしてギルドで冒険者になりますと」
 その場合はというと。
「モンスター退治等もです」
「かなりのことが出来るか」
「そうです」
 真顔での返事だった。
「ここまでになりますと」
「そうなんか」
「あの、それでお仕事はどういったものを」
「まあ何でも」
 ルイーザはここでも素っ気ない声で答えた。
「お仕事なら」
「いいですか」
「お金稼げるなら」
 それならというのだ。
「あたしとしては」
「それでは」 
 男はここでだ。
 工事現場の作業員、アンデットや獣を使役するそれを紹介された。ルイーザはその日のうちに企業に行ってだった。
 採用を申し出ると面接に来た企業の社長、オークの初老の男にも書いて来た履歴書を手に驚かれた。
「星の方とは」
「ここでもそう言われるとは」
「思いませんでしたか」
「そこまで考えんかったっていうか」
 社長にぽつりとした口調で答えた。
「あたしは」
「あの、とんでもないレベルとステータスなので」
 それでというのだ。
「誰もがです」
「驚くんやな」
「はい」
 まさにというのだ。
「私もですよ」
「そうなんやな」
「あの、それでなのですが」
 社長はルイーザに畏まって話した。
「こちらで一度働いて頂きたいですが」
「ですが、かいな」
「はい、その後市長さんに貴女を紹介させて下さい」
「この街の責任者の」
「そうです、一度仕事ぶりを見させてもらって」
 そうしてというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧