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神々の塔

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第三十六話 円卓の騎士達その三

「やり方もあるわ」
「いや、お見事でした」
 僧侶は倒されてからシェリルに言ってきた。
「まさかそうされるとは」
「そやからな」
「我々のことがわかればですか」
「対処もしやすいんや」
「そうなのですね」
「そしてや」
 シェリルは自分の攻撃で倒した他の敵達にも言った。
「あんた達もや」
「同じですか」
「そのことは」
「我々のことがわかれば」
「対処しやすいのですね」
「そや」 
 その通りだというのだ。
「ほんまな」
「敵を知ればですね」
「その分有利に立てる」
「そういうことですね」
「そや」
 その返事の口調は変わらなかった。
「まさにな」
「そうですか」
「それで、ですね」
「今の様に戦われましたか」
「この度は」
「ああ、しかしあんた達正面から来たな」
 シェリルは僧侶達にこのことも言った。
「堂々と」
「それが我等の教えなので」
「円卓の騎士の方々の」
「正面から戦え」
「こうした時の戦いはそうせよとです」
「言われていますので」
「スポーツみたいにか」
 リーは僧侶達の言葉を聞いてこう述べた。
「戦うんやな」
「左様です」
「まさにそうした感覚です」
「正々堂々と戦うことです」
「我等は名乗りませんでしたが」
「円卓の騎士の方々は名乗られます」
「まさに騎士やな、そしてスポーツやな」
 あらためてだ、リーはわかった。
「あんた達の戦い方は」
「はい、そうですね」
「何といいましても」
「戦場で敵軍と戦うなら兎も角」
「そして政の場では謀略も用いますが」
「こうした勝負ならです」
「我々は堂々と戦います」
 僧侶達は確かな声で答えた。
「まさにです」
「そうして戦います」
「後ろから攻めたりはしません」
「闇討ちなどということも」
「そういえばマロリースポーツマンシップにめっちゃ五月蠅いな」
 芥川はイギリスの神星の者で奥州の五騎星の一人でもある彼のことを思い出した、二人の間にも交流があるのだ。
「絶対のもんって感覚やな」
「ああ、あいつスポーツマンシップに厳しいで」
 トウェインもそれはと答えた。
「ラフプレイとかマジで怒るからな」
「観ていてもやな」
「戦争と恋愛にルールはないというてもな」
 イギリスの格言の一つである。
「スポーツそして勝負にはな」
「ルールがあるんやな」
「そういえば漫画読んでても怒ってたわ」
 羅も言ってきた。
「ギャグ漫画で決闘で背中向け合ってお互いに五歩歩いてな」
「振り向いたら撃ち合うあれやな」
「それをこっそり二の時点で振り向いてな」
 そうしてというのだ。
「相手が五で振り向いた時にな」
「ズドンやな」
「それ読んでふざけるなってな」
 その様にというのだ。 
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