オズのカリフ王
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第五幕その七
「そうなる様にじゃ」
「努力することね」
「そうじゃ、そしてわし等はな」
「今こちらにいて」
「そしてな」
そのうえでというのです。
「出来ることもな」
「あるから」
「得意なこともじゃ」
「今はノームの人達もなのね」
「そうした感情はないのじゃ」
羨んだり妬んだりすることはというのです。
「全くな」
「そうなっているのね」
「うむ、そして羨んだり妬んだりして心がそうしたものに支配されるとな」
そうなると、といいますと。
「憎む様になる」
「誰かを、何かを」
「前王はそればかりになってな」
憎しみに心を囚われてというのです。
「あの様な性格になっておった」
「そうだったのね」
「そしてわし等もな」
他のノームの人達もというのです。
「今思えばそれはな」
「とてもいけないことだったわね」
「うむ」
まさにというのです。
「そうした意味で当時はな」
「貴方達はオズの国の人達でなかったのね」
「そうであった」
まさにというのです。
「今思うとな」
「それが今では」
「なることが出来ておるな」
「はい、本当に」
ジョージが答えました。
「ノームの皆さんもです」
「今は立派なオズの国の人達です」
恵梨香も言ってきました。
「紛れもなく」
「陽気で明るくて前向きな」
神宝も言いました。
「素敵な人達です」
「僕達も昔のことは知っていますが」
カルロスはかつてのノームの人達のお話をしました。
「今も皆さんも知っています」
「皆さんは紛れもなくオズの国の人達です」
ナターシャは笑顔で言葉の太鼓判を押しました。
「何処から何処まで」
「そうなれてよかった」
ノーム王は心から笑顔になってです、五人に応えました。
「わしもな」
「そうですよね」
「侵略するよりもですよね」
「その中に入る方がいいですよね」
「オズの国に」
「そうする方がずっといいですよね」
「侵略して支配してもな」
ラゲドー氏が考えていた様にです。
「何かいいことがあるか」
「ないですよね」
「落ち着いて考えますと」
「何が手に入るか」
「何も手に入らないですよね」
「どう考えても」
「そのこともわかった、もうわし等は好きなものを食べられて飲めてな」
そうしてというのです。
「地下に好きなだけ豪邸を築いていい服も着られる」
「贅沢ですね」
「そちらも楽しめますね」
「充分に」
「他のオズの人達と同じで」
「それが出来ていますね」
「それでじゃ」
そのうえでというのです。
「家具もあるし金も銀も宝石も好きなだけ掘り出せてな」
「手に入りますよね」
「ノームの人達は」
「そうなってますね」
「ドワーフの人達もですが」
「幾らでも財産を手に入れられますね」
「今では畑からもな」
こちらからもというのです。
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