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星河の覇皇

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第八十五部第一章 国防省への忠告その八

「それがあるが」
「かなりの手間暇にです」
「失敗の可能性もあるな」
「ですが富を生み出すことは」
 このことはというと。
「侵略よりも遥かにです」
「手間暇はかからない」
「左様です」
 まさにというのだ。
「軍隊を動かすとどうしても多くの費用がかかります」
「計画も立てなくてはならない」
「はい」
「その手間暇そして予算はかなりのものとなり」
「失敗する可能性もです」
 これもというのだ。
「常にあります」
「リスクも大きい」
「それよりもです」
「富は自分達が生み出す」
「その方がリスクは遥かに少なく」
 そしてというのだ。
「手間暇も予算もです」
「遥かに少なくな」
「そしてです」
 八条はその言葉を続けた。
「侵略で手に入れるよりもです」
「多くの富が得られる」
「それが連合です、開発及び開拓を行い」
 連合が千年に渡って行ってきたことだ、連合はこの二つを行い続けることによって繁栄を続けてきているのだ。
「そしてです」
「富を得ればいい」
「ですから侵略は」
 それはというのだ。
「少なくとも連合においてはです」
「意味がない」
「この銀河にある無限の富があるのですから」 
 それが為にというのだ。
「それに手を伸ばせばいいのです」
「働いてな」
「奪うよりも働く方が楽です」
「働くのは自分でそうすればいいだけだ」
「ですが奪うとなると」
 この場合はというと。
「相手も必死に抵抗します」
「働くだけでは傷付くことはない」
「しかし奪うのならば」
 相手が抵抗するからだというのだ。
「その場合はです」
「こちらも傷付く」
「そうなってしましますので」
「やはり連合ではな」
「働けばいいですから、ですから」
「軍隊も侵略の為の軍隊ではない」
「守る為のものです」
 そうした存在になるというのだ。
「やはり」
「長官の言う通りだ」
 キロモトは八条のその言葉に微笑んで答えた。
「そのことはな」
「ですがその守る為にです」
「その人口に相応しいだけの軍隊が必要だな」
「ですから各国軍も」
 彼等もというのだ。
「今以上にです」
「規模が必要ということでか」
「私は賛成です」
 各国軍の拡大にというのだ。 
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