星河の覇皇
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第八十四部第五章 宣言に向けてその三十八
「あの方がな」
「そうですか」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「必要ならある程度だ」
「敗れる」
「それもだ」
そうしたこともというのだ。
「いいというのがな」
「大統領のお考えですか」
「そう思わせてだ」
「実を取る」
「しかし取る実は全てではない」
「多少ですね」
「それ位でいいとも言われている」
キロモト、彼はというのだ。
「その辺りが微妙だ」
「そうなりますか」
「そうだ、しかしだ」
「それでもですね」
「こちらも全力でだ」
「当たりますね」
「今回はそうした衝突になる、だが」
アッチャラーンは落ち着いた声で述べた、そうしつつ自分の前にある青いコーヒーを飲んでそのうえでさらに語った。
「今のところ各国政府の動きは集めている最中だな」
「はい」
まさにとだ、カバリエはアッチャラーンの言葉に答えた。
「それは」
「そうだな」
「今はじめたという段階か」
「まさに」
その通りだとだ、カバリエはアッチャラーンに再び答えた。
「左様です」
「やはりそうだな」
「ではですね」
「情報収集に全力であたってもらいたい」
「そうしてですね」
「それからだ」
動くことはというのだ。
「まさにな」
「本格的にそうすることは」
「ではな」
「今は情報収集に全力を注ぎます」
「それから動く」
アッチャラーンはこう言ってだった。
またコーヒーを飲んだ、青いコーヒーは実に美味かった。だが。
アッチャラーンはそのコーヒーよりも今は政治の話をするのだった。
「では各国政府の状況を見ていこう」
「わかりました」
カバリエも金も彼の言葉に頷いた、中央政府もまた動きはじめていた。連合は連合で彼等の動きが見られていた。
第八十四部 完
2020・5・13
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