X ーthe another storyー
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第三十三話 初戦その十三
「僕は幸いです」
「時間ありますか」
「比較的」
編集者にしてはというのだ。
「そうした状況です」
「ほな今度一緒に食べましょう」
「そうしましょう」
「バーベキューか」
神威は空汰と征一狼のやり取りを聞いて二人に顔を向けつつ呟いた。
「そういえば殆ど食ったことがないな」
「私もよ。皆でそうして食べるなんてことはなかったわ」
嵐が言ってきた。
「これまで」
「伊勢にいた時はか」
「伊勢に迎えられるまでは碌に食べられなかったし」
「そうだったのか」
「けれど今は違うのね」
微笑んで言うのだった。
「皆といつも一緒に食べられるから」
「だからか」
「嬉しいわ。ではバーベキューも」
「ああ、食おうな」
「そうしましょう」
「是非な」
「いいわね。外で食べるのもおつなものよ」
火煉も笑顔で言って来た。
「では今度皆でね」
「はい、バーベキューを楽しみましょう」
「そうしましょう」
護刃にも応えた。
「この顔触れでね」
「それでお菓子やジュースも用意しましょう」
「是非ね」
「甘いものも欠かせないですよね」
護刃はこちらもと言うのだった。
「やっぱり」
「そうよね」
「アイスクリームとかチョコレートとか」
お菓子の具体的な名前も出した。
「そういうのも」
「皆でね」
「食べましょう」
「その時はね」
「いいね、何かね」
昴流も言ってきた。
「楽しみになって来たよ」
「そうだな、小鳥も来ないか」
神威は昴流の言葉を受けつつ小鳥に声をかけた。
「そうしないか」
「私もなのね」
「一緒にな」
「神威ちゃんが誘ってくれるなら」
それならとだ、小鳥も応えた。
「今度ね」
「皆でな」
「食べましょう」
「そうしような」
こうしたことを話してだった。
天の龍達は一緒にバーベキューを食べる約束もした。戦いが終わった後の彼等は戦い以外のことも話した。
そして神威は学校で小鳥とそのバーベキューの話をしたが。
そこに封真が来た、そしてこう言ってきた。
「いいな、俺達も皆で何処かでそうしようか」
「そうしたらいい、だがな」
「安心しろ、俺達は今は議事堂には何もしない」
封真は神威に微笑んで答えた。
「そちらに一人いつも控えているそうだが」
「それでもか」
「庚さんが攻撃しなくていいと言っている」
議事堂はというのだ。
「あの人にもあの人の考えがあるそうでな」
「そうなのか」
「今は結界をだ」
東京のそれをというのだ。
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