八条学園騒動記
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第七百十四話 巨大な両生類その一
巨大な両生類
大尉はオオサンショウウオそれにヤドクガル達を今も観ていたがやがて共にいる上等兵に対して言った。
「では次のだ」
「生きもの達を観ますか」
「ここには地球では太古のものとされる両生類達もいる」
「そうなのですね」
「魚類から進化したな」
そうしたというのだ。
「原始的なな」
「両生類もいますか」
「彼等も観よう」
こう言うのだった。
「これからな」
「わかりました」
「両生類も進化してきた」
その歴史があるというのだ。
「そうしたこともだ」
「学べる場所ですか」
「この動物園はな」
「そうなのですね」
「それでだ」
大尉はさらに言った。
「彼等も観よう」
「それでは」
上等兵も頷いた、そしてだった。
二人でそうした両生類達を観た、すると上等兵はこんなことを言った。
「山椒魚やイモリに似ていますが」
「それでもだな」
「どうもです」
「また違う印象を受けるな」
「はい」
こう大尉に答えた。
「私も」
「かつてはな」
「こうした両生類がですね」
「地球にもいたのだ」
「そうなのですね」
「恐竜以前だ」
地球で彼等が棲息していたのはというのだ。
「魚が水の中からだ」
「次第に出て」
「そしてだ」
「両生類に進化しましたね」
「最初は地上に出てもな」
それが出来てもというのだ。
「まだだ」
「殆どいられませんでしたね」
「そうだったが」
「徐々にですね」
「長時間いられる様になった」
地上にというのだ。
「そうなった」
「それも進化ですね」
「そうだ、その進化の歴史もな」
「この動物園で知ることが出来ますね」
「実際の生きもの達を目にしてな」
そのうえでというのだ。
「それが出来るのだ」
「そうなのですね」
「勿論エウロパの動物園でもそうだが」
「連合の動物園はですね」
「設備も大きさも違うことが常だからな」
それ故にというのだ。
「よりだ」
「学べますね」
「そうだ、連合の多くの星で棲息している生きものは多い」
「他の国にはいない生きものもですね」
「多い、特にサハラとはな」
「全く違いますね」
「あちらの星は乾燥帯が多い星が大半だ」
そうした状況であることをだ、大尉は上等兵に話した。それがそのまま他国からサハラへのイメージの一つにもなっている。
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