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オズのカリフ王

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第二幕その八

「そうしたものも楽しみつつな」
「飛び立つか」
「そうしようぞ」
「もうすぐ出発よ」 
 つぎはぎ娘が言ってきました。
「いいわね」
「うむ、いよいよだな」
「お空に飛び立つわよ」
「楽しみじゃ」
 カリフ王はつぎはぎ娘のお話に笑顔で応えました。
「ではな」
「これからね」
「飛び立つのを待とう」
「もう準備万端整ってるから」
 トロットもカリフ王達に言ってきました。
「すぐにね」
「出発出来るな」
「そうよ」
「では行ってらっしゃい」 
 オズマは残る人達と一緒に皆の見送りに来ています、その先頭から出発する人達に笑顔で告げました。
「これからね」
「ええ、行って来るわ」
 トロットが応えました。
「そうしてね」
「ノーム王とカリフ王の歴訪をね」
「空のね」
「一緒に行って来てね」
「そうさせてもらうわ」
「さて、どんな歴訪になるか」
 カリフ王も言いました。
「これからな」
「わからないですね」
「いや、全く」
「我々はノームではじめて空に出ます」
「空に入るのですから」
 ノーム王と一緒に歴訪するノームの人達も言ってきました。
「果たしてどうなるか」
「わからないですね」
「これからは」
「全く以て」
「わしもだ」
 ドワーフ王も同じでした。
「やはり地下にいるとな」
「そうですよね」
「空は無縁です」
「地上に出ることすら少ないですから」
「そうしたものですから」
「それがだ」
 まさにと言うドワーフ王でした。
「これからはじまる、果たしてどうなるか」
「楽しみですよ」
「うきうきしています」
「思わず踊りたい位です」
「これからのことを考えると」
「ははは、踊るのは後だぞ」
 ドワーフ王は一緒に行くドワーフの人達にお口を大きく開けて応えました。
「今は出発の時だからな」
「おっと、そうですね」
「では今は踊るのを控えます」
「静かにしています」
「そうしています」
「その様にな、では今は」
 ドワーフ王はノーム王にあらためて声をかけました。
「一時の別れをしよう」
「そうだな、また会う時までな」
「オズマ姫達とは暫しの別れだ」
「戻る時まで」
「また会いましょう」
 オズマも笑顔で応えました。 
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