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オズのカリフ王

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第二幕その七

「オズの国の中の国でもね」
「かなりだね」
「そうなっているわ」
「そのこともあるね」
 ジョージはそれならと頷きました。
「自分の国の数が多いと」
「それならなのね」
「尚更ね」
 まさにというのです。
「そう思うよ」
「そういうことね」
「そういえばビリーナの国国民の数多いね」
 カルロスもジョージとビリーナのお話から思いました。
「今も増えていっているし」
「最初はビリーナとご主人だけだったのが」
 ナターシャはそれがとお話しました。
「お子さんお孫さん曾孫さんとなって」
「オズの国の他の鶏も沢山来てね」
 神宝はこのこともあってと言います。
「どんどん増えたんだよね」
「皆結婚して子供産んでいって」
 恵梨香は卵を思い出しつつ言いました。
「あっという間に増えたのよね」
「ははは、わしは最初それが怖くて仕方なかった」
 カリフ王はここで笑って言ってきました。
「何しろ鳥は卵を産むからのう」
「特に鶏はね」
「うむ、毎日の様に卵を産むな」
「子供が生まれる卵を産んで」
「そして普通にな」
「食べられる卵も産むけれど」
 こちらもというのです。
「あんた達はね」
「卵自体が一番の脅威でな」
「触っただけで死んだわね」
「そんな身体だったからな」
 ノームのその身体のことを言うのでした。
「いやはやだった」
「卵が怖くて」
「お前さん達もな」
 鶏達もというのです。
「怖かった」
「そうだったわね」
「しかしそれがな」
 カリフ王は笑って言いました。
「今ではな」
「卵怖くなくなったわね」
「美味しく食べられる位な」
 そこまでというのです。
「変わったぞ」
「だから私の国を訪問したこともあったわね」
「お前さんとも親しくしてな」
「そうなってるわね」
「ははは、オムレツを肴に飲む」 
 ドワーフ王は笑って言ってきました。
「これがまたいい」
「そうだな、しかしお前さん本当に酒が好きだな」
「言っておるだろ、酒はドワーフの友だ」
 カリフ王にもです、ドワーフ王は笑顔で答えました。
「だからな」
「それでだな」
「卵料理を食べる時もな」
 この時もというのです。
「やはりな」
「酒か」
「それがあるとな」
「嬉しいな」
「まことにな」
 そうだというのです。
「それは変わらん」
「そういうことか」
「うむ、ではな」
「それではだな」
「これからな」
 まさにというのでした。 
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