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八条学園騒動記

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第七百十三話 ドクガエルその十

「魔法の様なものだ」
「実際三百年開いているという」 
 上等兵は連合の科学の話をした、連合と彼等の国エウロパの技術の違いは三百年あると言われてるのだ。
「そこまでの差がです」
「恐ろしいな」
「違う世界にいる様な」
「そこまでのものだな」
「はい」
 まさにというのだ。
「そう思います」
「そうしたものだ、わかっていてもだ」
 その三百年の違いがというのだ。
「そう思うのだ」
「それなら未知の未来の技術なぞ」
「到底だ」
「想像してもですね」
「どんなものかな」
「そうであっても」
「今の科学技術とはだ」
 未来の科学技術はというのだ。
「及びもつかないものだ」
「知識もですね」
「そうであるのに語るなぞな」
 現代の科学知識を元に未来の科学技術を不可能だの言ってもというのだ。
「意味がない、現代の技術では及びもつかない」
「そうした技術を用いていますね」
「ビスマルクの時代にテレビなぞあるとだ」
 その様にというのだ。
「誰が考えたか」
「考えなかったですね」
「そして当時の技術でだ」
 ビスマルクの時代即ち十九世紀後半のというのだ。
「テレビを無理だ出来ないと言っていたらだ」
「何の意味もないですね」
「柳田算数が得意気にして儲けていることはだ」
「そうしたことですね」
「まことに下らない、あんな下らない輩が存在することはだ」
 それはというと。
「罪だ」
「誰の何の役にも立たず」
「これ以上はないまでに下らないことをしているのだからな」
 それ故にというのだ。
「罪だ」
「法律に触れておらずとも」
「そうだ、連合でも読まれていてもな」
 彼の著作はというのだ。
「圧倒的な批判を受けているそうだが」
「それも道理ですね」
「その様な輩何処でも批判を受ける」
「面白くない、約に立たない」
「そして意味もない」
「全くの無価値ですね」
「それ故にだ」
 そうした輩だからだというのだ。
「生きているとな」
「そのこと自体が罪ですね」
「そうだ、あの様な下らない輩が増えるとな」
「人類社会は崩壊しますね」
「悪質な癌細胞と同じだ」 
 大尉はこうまで言った。
「無価値でありな」
「かつ有害ですね」
「そうした輩だ」
「世の中色々な人間がいますが」
「中にはな」
「そうした人間もいる」
「そのことは覚えておくことだ」
「わかりました」
 上等兵は確かな声で応えた。
「それではその様な輩は何よりも劣りますね」
「当然だ、人を化かす妖怪もそうなる前の生きものもな」
 またオオサンショウウオを観てだ、大尉は応えた。 
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