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神々の塔

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第三十二話 荒野の蛇その八

「戦いましょう」
「これよりな」
 ユルルングルも応えた、そうしてだった。
 一行はこの階でも戦闘に入った、虹蛇達は一柱ずつ一行に試練を与える為戦に来た、そうして一行もその試練を受けるのだった。
 試練である戦闘の中でだ、綾乃はあることに気付いて言った。
「自然の力をふんだんに使ってきて」
「強いな」
「ほんまに」 
 シェリルに応えて述べた。
「術も使うし」
「虹蛇は蛇でもな」
「毒どかとぐろを巻いて戦わへんね」
「そういうのを越えた」
 普通の蛇の攻撃をというのだ。
「まさに自然そのものの」
「神霊さん達やねんね」
「オーストラリアの自然を司るな」
 そうしたというのだ。
「偉大な神霊さん達や」
「それが虹蛇さん達やね」
「そやから強い、しかし」
 シェリルはここでだった。
 綾乃が背中に乗っている八岐大蛇を見て彼女に言った、勿論シェリルも天蛇に乗って宙を駆っている。
「八岐大蛇に近いな」
「あっ、言われてみたら」
 綾乃は確かにという顔になってシェリルの指摘に応えた。
「そやね」
「そやな」
「そう考えたらわかりやすいね」
「日本におるもんと同じと考えるとな」
「日本人としては」 
 まさにというのだ。
「わかりやすいわ」
「そやな」
「八岐大蛇も自然の力やし」
 それを具現化した存在だというのだ。
「自然を司る蛇の神霊さんにはやね」
「自然を司る蛇の神具やな」
「そやね、ほな攻めてくれる?」
 綾乃は自分が乗っている大蛇にも声をかけた。
「そうしてくれる?」
「わかりました」
「ではそうさせて頂きます」
「これより」
「虹蛇攻撃を仕掛けます」
 大蛇も八つの頭で応えた、そうしてだった。
 その八つの頭で術それにブレスを放つ、それでも本来の力を発揮した神霊には分が悪い。だがシェリルはその綾乃を見て仲間達に言った。
「綾乃ちゃんが攻める、そうやとな」
「僕等もやな」
「そや」 
 芥川に頷いて答えた。
「攻めるんや」
「綾乃ちゃんだけでは分が悪くてもな」
「それが私等全員となれば」
「十人やとな」
「神霊さん達でも倒せる」
「虹蛇さん達もな」
「そやから今回もな」
 芥川にさらに言うのだった。
「力を合わせてな」
「戦おうな」
「ほなな」
 こう話してそうしてだった。
 虹蛇達との戦も力を合わせて行っていった、そのうえで。
 虹蛇達を一柱ずつ的確に倒していった、そして最後のユルルングルを倒した時シェリルは会心の表情で言った。
「やったな」
「ああ、虹蛇さん達も倒した」
 リーが応えた。
「そうしてや」
「先に進める様になった」
「さらにな」
「見事だった」
 ユルルングルも言ってきた。 
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