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ハッピークローバー

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第九十二話 酷い親戚がいないことその五

「害にしかならないから」
「誰かの為に何もしないで」
「自分だけでね」
「感謝もしなくて文句ばかりで」
「そんな人だと」 
 それならというのだ。
「もうね」
「生きていても仕方ないのね」
「実際今も生活保護で生きているのよ」
 働かないでだ。
「誰かの為に何もしないで」
「やっぱり文句や不平ばかり言って」
「文句とかのことは多分だけれど絶対によ」
「誰かの為には動かない」
「それで生活保護だけ貰ってよ」
 そうしてというのだ。
「生きているのよ」
「生活保護って税金から出ているのよ」
「私達のね、生活保護は必要よ」
 この制度自体はとだ、母は言った。
「困っている人達の為にね」
「そんな人の為じゃないわね」
「ええ、そんなね」 
 そうしたというのだ。
「害にしかならない、何の徳分もないね」
「いいところがない様な」
「誰かに寄生してだけで生きてる様な」 
 そうしたというのだ。
「どうしようもない人達の為にあるんじゃないのよ」
「困っている人の為ね」
「もっと言えば日本の制度だから」
 生活保護はというのだ。
「日本人の為のものね」
「日本人だから貰えるのね」
「国籍が日本だからよ」
「日本のそうした制度も受けられるのね」
「大阪に住んでない人が大阪にいても大阪府に住んでいる人のサービス受けられないでしょ」
「それはね」
 一華もそれはと答えた。
「無理ね」
「それと同じでね」
「生活保護もなの」
「他のことでもね」
「日本の福祉とかはなのね」
「日本人だからよ」
 国籍がそうであってというのだ。
「受けられるのよ」
「そうしたものね」
「そうよ」 
 まさにというのだ。
「それはちゃんとしないとね」
「駄目なことね」
「どうしてもね」
「そうなのね」
「けれど日本人でもね」
「そうした人にはなのね」
「生活保護はいらないでしょ」
 またこう言うのだった。
「幾ら何でもね」
「行いがあんまりだから」
「ええ、そうして生きていても」
 生活保護を貰っていてもというのだ。
「行いもあらためないわよ」
「反省しないのね」
「反省する人の行いじゃないでしょ」
 これまで話してきたそれはというのだ。
「それこそ」
「それはね」
 一華も否定出来なかった、そのうえで母に眉を曇らせて答えた。 
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