星河の覇皇
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第八十四部第四章 続く会談その四十六
「それでもね」
「残るものは残る」
「そうなのですね」
「灰燼には帰さない」
「そうなるのですね」
「そうよ、だからね」
それでというのだ。
「彼が為すことは無駄ではないわ、ましてね」
「まして?」
「ましてといいますと」
「まだ何かありますか」
「さらに」
「ええ、無血革命になるから」
こうした革命だからだというのだ。
「いいのよ」
「そうですか」
「無血革命だからこそ」
「だからいいのですか」
「若し暴力革命で」
こうした革命ならというのだ、こうした革命の例としてフランス革命やロシア革命が挙げられる。どちらの革命も多くの血が流れた。
「遺恨が残るなら」
「それならですね」
「否定されるものは多いですね」
「フランス革命の様に」
「そうなりますね」
「血は遺恨を残すわ」
そうなってしまうというのだ。
「流れた血の分だけね」
「流させられた方にとってはたまったものではない」
「それが現実ですから」
「だからですね」
「暴力革命なら遺恨は残りますね」
「そうなりますね」
「ええ、けれどね」
それでもというのだ。
「無血革命ならね」
「例え割を食う人がいても」
「それでもですね」
「血は流れていない」
「命は失われていないので」
「遺恨は残らない」
「残っても少しですね」
「そう、だからね」
それ故にというのだ。
「残るいいものもね」
「多い」
「そうなのですね」
「革命が失敗しても」
「そうなるわ」
こうスタッフ達に話した。
「これからはね、ただ私達としては」
「連合としては」
「その革命に対してですか」
「どうするか、正直ね」
伊東は冷静な目でさらに話した。
「私達には直接関係のないことであるから」
「マウリアが連合に与える影響といいますと」
「ほぼないですね」
「エウロパを発展させることは嫌でも」
「それ位ですね」
「エウロパはエウロパで対処してね」
そしてというのだ。
「マウリアについてはね」
「これといってですね」
「革命が行われようとも」
「それでもですね」
「これといってね」
それでもというのだ。
「何かすることはないわ」
「左様ですね」
「それではですね」
「我々としてはですね」
「見ているだけでいい」
「そうなのですね」
「そうよ、これといってね」
特にというのだ。
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