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ハッピークローバー

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第九十一話 夏休みも終わりになってきてその十一

「高くなりたいってね」
「言われてるのね」
「親戚の八条分教会の娘さんも」
「あそこの長女さんね」
 一華はこの人も誰かすぐにわかって応えた。
「そっくりよね、お二人」
「親戚同士だしね」
「それでなのね」
「あの人もね」
「もっと背が高くなりたいのね」
「いつも実家に帰って言っておられるそうよ」
 教会の方にというのだ。
「あの人今は天理におられるけれど」
「天理教の勉強してるのよね」
「教会を継ぐ為にね」
 即ち家の仕事をというのだ。
「頑張っておられるそうよ」
「そうなのね」
「それで実家に帰られた時に」
「背が高くなりたいってなのね」
「言っておられて」
 それでというのだ。
「ずっと牛乳とか飲んでおられるそうよ」
「えっ、けれどあの人も」
 一華はかな恵の今の話に顔を曇らせて応えた。
「マジックの娘さんと同じ位よ」
「一五〇位ね」
「どう見ても牛乳の効果は」
「背のことでは出てないわね」
「そうよ、じゃあ私も」
「けれど牛乳身体にいいから」
 かな恵は一華にそれでと話した。
「普通に飲んでもね」
「いいのね」
「身体のことを考えなくても」
 背丈や胸のことをというのだ。
「カルシウムと蛋白質の塊だし」
「普通に飲んでいいのね」
「そうよ、そして飲んだ分身体動かしたら」
「余計に健康になるわね」
「カロリーあるから飲み過ぎて何もしないと太るけれど」
 そうなるがというのだ。
「けれどね」
「飲んで身体動かしたら」
「そうしたらね」
 それならというのだ。
「太らないし」
「健康にもなるわね」
「私運動はしないけれど」
 かな恵は笑って料理部に所属している自分のことも話した。
「けれどね」
「じっとして動かないとかじゃないしね、かな恵」
「まあ普通に暮らしてるから」
 家事をしてだ。
「部活でも料理部ってね」
「身体動かすわね」
「基本ずっと立ってるし」
 調理の間はだ。
「お料理も歩いてね」
「手を動かしてね」
「あれで結構ね」
「体力使うわね」
「カロリーも消費するの」
「そうよね」
「だから逆に体力がないと」
 そうした時はというのだ。
「辛いの」
「運動と同じね」
「そうなのよ、これが」
「それでかな恵運動部じゃなくても」
「結構身体動かしてるから」
 その実そうした状況でというのだ。
「自分でいい運動になってると思うわ」
「そうよね」
「身体の動かし方ってそれぞれよね」
「スポーツだけじゃないってことね」
「お料理もでね、歩くだけでも」
「結構な運動よね」
「西郷隆盛さんだってね」
 幕末そして維新に活躍したこの人物もというのだ。
「ワンちゃんで有名だけれど」
「あの人愛犬家だったのよね」
「何でも維新からお仕事が多くなって」
 国家の柱と言える人物だった、それだけに彼の仕事は多忙を極めたのだ。尚山本権兵衛が彼に自分の仕事を持って行くと手放しで褒められ大久保利通に持って行くと不機嫌な顔で細かく指摘されたという。 
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