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のどかでも狩猟犬なので

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第一章

                のどかでも狩猟犬なので
 ふわりをドッグレース場に連れて行ってだった。
 彼女の家族である国咲家の息子でチェーン店のラーメン屋で働いている洋介は一緒に来ていた高校時代の友人に言った。
「そっちの子はコリーか」
「そうだよ」
 友人は自分の家族を見つつ洋介に答えた。
「雌でミカっていうんだよ」
「そうなんだな」
「大人しくて可愛い娘でな」
 友人は笑顔で話した。
「いつも癒されてるよ」
「それはよかったな」
「俺工事現場で毎日肉体労働してるけれどな」
 笑顔で自分の話もした。
「帰ったらミカを見て散歩に連れて行ってな」
「そうしてか」
「癒されてるよ」
「そうだよな、犬って一緒にいるとな」
 それだけでとだ、洋介も言った。それも笑顔で。
「それだけでな」
「癒されてな」
「退屈もいないでな」
「いいよな」
「そうだよな」
 こう友人に言うのだった。
「犬ってな」
「それで休みの日はな」
「こうしてか」
「こうした場所に連れて行ったりもするんだよ」
「遊んでもらうんだな」
「ああ、そしてな」
 それと共にというのだ。
「運動もな」
「してもらうか」
「そうなんだよ」 
 こう言うのだった。
「お前もそうだよな」
「ああ、ただな」
「ワンワン」
「ワンッ」
 見ればふわりとミカ、コリーの彼女は今一緒に遊んでいた。追いかけっこをしているが。 
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