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ドリトル先生の落語

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第一幕その八

「状況が悪くなると貧すれば窮すで」
「いい考えも浮かばなくなって」
「ここで努力するならいいけれど」
「それで自分達の過ちに気付く」
「それならいいけれど」
 それでもというのです。
「相変わらずね」
「努力しなくて偏向ばかりで」
「さらにね」
「視聴者が去ってるんですね」
「そうだよ、だから観ても」
 テレビをというのです。
「どんどんね」
「面白くなくなるんですね」
「そうだよ、だからテレビでお笑いはね」
「勉強出来ないですか」
「新喜劇は実況だから舞台のお笑いがわかるけれど」
 それでもというのです。
「そもそも最近漫才番組もね」
「変なバラエティ番組ばかりで」
「お笑い自体をすることがなくてね」
 それでというのです。
「本当にね」
「お笑いの勉強がですね」
「出来なくなってるんだ」
 こうお話するのでした。
「これがね」
「そうなんですね」
「だからお笑いを勉強しようと思ったら」
「テレビでなくですね」
「実際の漫才にね」
「ユーチューブですね」
「そういったものを観るといいよ」
「そうですか」
「つくづくテレビはね」
 この媒体はというのです。
「堕落したとね」
「言えるんですね」
「うん、ああなったらね」
「もう終わりですか」
「そう思うよ」
 心から言うのでした。
「僕としてもね」
「そういえばです」 
 トミーは先生にお話しました。
「八条大学、高等部の方も」
「落語研究会や漫才部もですね」
「テレビを観ていないんだね」
「顧問の先生も言われてるそうです」
「テレビを観てもお笑いの勉強にならないとだね」
「そうみたいです、ネットの動画を観て」
 そしてというのです。
「漫画やアニメはいいですが」
「あんなバラエティ番組はだね」
「制作が手抜きだらけで」
 それでというのです。
「しかも出ている人達の質もです」
「よくないからだね」
「そう言われてるそうです」
「やっぱり皆思うことは同じだね」
「今のテレビはですね」
「碌なものじゃないよ」
 先生はサラダを食べつつ言いました。
「だからアニメやドラマ以外はね」
「観ない方がいいですね」
「あとスポーツの実況もいいけれどね」
「その三つ全部減ってますね」 
 トミーもサラダを食べつつ言いました。
「テレビって」
「そうだね」
「昔はゴールデンタイムでそうしたものやってましたね」
「そうだったんだよ」
 これがというのです。 
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