| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生の落語

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一幕その三

「その気がないと駄目なんだよね」
「ただ番組作って放送する」
「それだけだとね」
「面白い筈がないよ」
「そうだね」
「というかね」
 チーチーが言ってきました、皆も食べています。
「適当に法則枠埋めるだけの番組だとね」
「作る方も適当になるね」
 ガブガブも言います。
「枠埋めるだけって思ったら」
「面白い番組ってそうした番組を作ろうって思わないと」
「作れないわね」
 チープサイドの家族はその核心を指摘しました。
「その気がないと」
「もうね」
「ただ枠埋めて放送すればいい」
「そんな考えで作ってもね」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「面白くなるか」
「そうなる筈がないからね」
「しかも出て来るタレントさん達も」
 ダブダブもぴしゃりと指摘します。
「適当に集めた感じで」
「ただ人気があるとか事務所が大きいとか」
 ジップも言うのでした。
「そういうので出してね」
「もう考えて出してなくて」
 ホワイティもどうかという声です。
「出る人達も笑わせるって気がないんだね」
「そんな人達が出てもね」 
 ポリネシアは浮かない声でした。
「本当に面白くならないわよ」
「だから今の日本のテレビは面白くないんだね」
 トートーも思うのでした。
「そうした番組とタレントさんばかりだから」
「本当に今はユーチューブの方が面白いよ」
 老馬ははっきりと言いました。
「だって面白い動画にしようって思って作ってるからね」
「そういうことだね、面白い番組を作って」
 先生も言いました。
「笑わせようっていうタレントさん達でないと」
「何が面白いか」
「そうなるよね」
「本気で笑ってもらう」
「そのつもりでないとね」
「バラエティ番組が兎に角酷いね」
 先生は言いました。
「さっき今のお笑いと昔のそれは違うと言ったけれど」
「そのことも抜いてもね」
「今のテレビは面白くないね」
「そこにあるお笑いも」
「そうよね」
「うん、お笑いはどんな状態の人でも笑わせる」
 先生は言いました。
「そうでないとね」
「それが出来たら」
 王子は言いました。
「面白いよね」
「そうだよ、基本豊臣秀吉さんかな」
「というと?」
「秀吉さんは鳴かぬなら鳴かせてやろうだったね」
「不如帰だね」
「実は信長さんも家康さんもね」 
 この人達もというのです。
「鳴かせてやろうだったけれどね」
「その実はだね」
「信長さんは実はそうした人でね」
「かっとなる人じゃなくて」
「家康さんもどんどん動く人でね」
 待つ人でなくてです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧