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星河の覇皇

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第八十四部第四章 続く会談その三十四

「全力でね」
「向かわれてですか」
「そしてですか」
「倒されますか」
「八条長官を」
「そうするわ、そして」
 それにというのだ。
「倒すわ」
「そうされるのですね」
「弟子であられるあの方を」
「そうされますね」
「何度も言うけれどそれが政治よ、彼は今中央政府にいるわ」 
 日本と対しているそちらにというのだ。
「それならね」
「戦いですか」
「そして倒す」
「そうされますか」
「敵として」
「昨日友であっても今日は敵になるのなら」
 それならというのだ。
「倒すだけよ」
「それが政治であり、ですね」
「国益ですね」
「例え親しい相手でも政治的に対するなら戦う」
「そして倒すものですか」
「とはいっても命は奪わないし今回は失脚も狙わないわ」
 八条のそれをというのだ。
「なら問題ない筈よ」
「確かに。そう言われますと」
「左様ですね」
「我々はただ国益を求めるだけで7」
「その為に中央政府と対するので」
「別にですね、そこまではしませんね」
「そうよ。あと私は相手を出し抜くことはあっても」
 それは過去何度でもあった、伊東は対する相手の手の内や考えを見抜いてそうして先に手を打ってきたのだ。 
 だがそれでもとだ、こう言ったのだ。
「それでも蹴落とすことはしないわ」
「後で、ですね」
「来るなら来るといい」
「そうしたお考えですね」
「そうよ、相手を失脚させることはね」 
 それはというのだ。
「当然のことよ」
「左様ですね」
「それではですね」
「ここは退けて」
「そしてですね」
「それでいいわ、それとね」
 伊東はさらに言った。
「私は暗殺は絶対にしないわ」
「一度もありませんね」
「それは確かに」
「左様ですね」
「それはされないですね」
「暗殺は流儀ではないのよ」 
 自分のというのだ、実際に伊東は誰かを暗殺したことは一度もなくもっと言えばそれを考えたこともない。
「そうなのよ」
「左様ですね」
「では、ですね」
「それは一度もなく」
「そのうえで動かれていますね」
「謀略は使っても」 
 それはしてもというのだ。
「暗殺はしないわ、ただ贈りものはね」
「されますね」
「では中央政府についてもですか」
「この度もですか」
「多くしていくわ」
 贈りもの、それをというのだ。
「これからもね、そしてね」
「そうしてですね」
「外務省も内務省も切り崩していき」
「そしてですね」
「そこからですね」
「争わせることもするわ」
 中央政府の外務省と内務省をというのだ。 
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