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星河の覇皇

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第八十四部第四章 続く会談その三十三

「仕事がなくなってしまうのだから」
「生きることにも困る」
「その様になる」
「そうなるということですね」
「極論すればね、だから仕事を失いたくないなら」
 伊東は今度は政治家の視点から述べた。
「有能であれ」
「そのままそうなりますね」
「学びそうして己を高め」
「そのうえで、ですね」
「そうよ、そうなるから」
 だからだというのだ。
「政治家も一生勉強よ」
「若し勉強しなければ」
「努力を怠れば」
「その時はですね」
「落選となりますね」
「それが現実よ、だから私も今回も事前に学んできて」 
 そしてというのだ。
「ことを無事に成功させる為にね」
「動かれていますね」
「既に」
「そうして手を打たれてきましたね」
「舞台裏で」
「そうしてきたわ、そしてね」
 そのうえでというのだ。
「何としてもね」
「中央政府に勝つ」
「そうされますね」
「この度も」
「そうもされますね」
「そうよ、あと外務省と内務省だけでなく」
 伊東は目を光らせてこうも言った。
「国防省も動くという情報が入っているわね」
「中央政府からですね」
「あの省庁も動く」
「そうしたお話もありますね」
「真相は不明ですが」
「若しそうなら」
 国防省が動くならというのだ。
「その場合はね」
「動かれますか」
「その場合も」
「その様にされますか」
「国防省にも」
「そうするわ」
 必ず、言葉の中にこの言葉もあった。
「その時はね」
「中央政府国防省のトップは八条長官です」
「総理にとって弟子にあたる方ですが」
「それでもですね」
「師弟も親友も立場が違うと敵となる」
 伊東はあっさりと述べた。
「それが政治家ね」
「左様ですね」
「それが政治というのものですね」
「まさに」
「幾ら絆が深かろうが」
「それぞれの居場所によってですね」
「そう、敵同士にもなるから」
 それでとだ、伊東は述べた。
「だからね」
「このことはですか」
「構わない」
「そう言われますか」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「私もね」
「左様ですか」
「それではですね」
「八条長官が出て来られても」
「対されますか」
「そうするわ。そして」
 伊東は楽し気に笑って言い切った。 
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