星河の覇皇
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十四部第四章 続く会談その二十三
「食べてもらうわ」
「絶対にですね」
「食欲があろうともなかろうともですね」
「食べる必要がある」
「そうなのですね」
「そうよ、例えパンの半切れでもね」
食パンのそれでもというのだ。
「食べる、そしてミルクの一杯でもね」
「飲み、ですね」
「そうしてですね」
「エネルギーを得ることですね」
「それが大事ですね」
「だからね」
それでというのだ。
「今は食べてもらうわ」
「わかりました」
「では頂きます」
「食事は無理をしても摂れ」
「だからこそ」
「そうしてもらうわ」
こう言ってだった、伊東は自分から率先してだった。
食べる、ただその食べる勢いは普通のものだった。それでスタッフ達に話した。
「食べずに動ける人はいないですね」
「左様ですね」
「まさにですね」
「人は動けない」
「左様ですね」
「そう、食べなくして」
それはとてもというのだ。
「動けるものではないわ」
「左様ですね」
「今のお話の主題ですね」
「先程もお話しましたが」
「やはり」
「何も出来ないわ、それと」
伊東はさらに話した。
「注意しておいてもらうわ」
「といいますと」
「まさか」
「まさかと思いますが」
「中央政府のスパイは何処にでもいるわ」
このことも言うのだった。
「そうね」
「言われてみますと」
「内務省も外務省もそうしたところです」
「千年の間そうでしたし」
「今もですね」
「連合の敵はエウロパであるけれど」
このことは事実でもというのだ。
「お互いでもあるわ」
「中央政府も然りで」
「各国政府もですね」
「それは同じですね」
「ましてここは中国の首都星系よ」
この国のそれだというのだ。
「それならばね」
「はい、まさにですね」
「中国の中枢ですので」
「それで、ですね」
「中国もですね」
「中国は今は味方よ」
あくまで今はというのだ。
「それに過ぎないわ」
「永久の味方ではない」
「やがて敵になる」
「そうなるかも知れないですね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
ページ上へ戻る