超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
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第三百九十九話 奪還 その6
第三百九十九話 奪還 その6
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。
偵察に出かけた俺を待っていたのは、すでにジエータイ員達に占拠されたAZUMA山荘だった。
俺はAZUMA山荘付近の地中に埋めた武器を回収するために、警備中のジエータイ員達の前に姿を表す。
火のついたたいまつを持った俺は、ジエータイ員達にAZUMA山荘から撤退しないと、山火事を起こすと宣言。
山火事が起きれば、アズマ山にいるケーサツやジエータイ、俺の仲間もみんな死ぬかもしれない。
しかし、AZUMA山荘からジエータイのやつらを遠ざけるには、この方法しかなかったのだ。
スナイパーに狙われているリスクを考慮した俺は、手に持った、たいまつをAZUMA山荘に向かって投げる。
たいまつの日がAZUMA山荘に燃え移り、炎上を始めた。
能沢エーイチロウが悪魔のような微笑みを浮かべながらジエータイ員達に告げる。
「さぁ!パーティーの始まりだァッ‼」
ジエータイどもが一斉に騒ぎ始める。
「おい、今すぐ本部に消防の要請をするんだ‼」
「AZUMA山荘に点いた火はいったいどうすればいいんだ‼」
「知るかそんなこと、今はとりあえず能沢エーイチロウを捕まえるんだ‼」
「させるかよ‼」
俺はリュックから取り出した自作爆弾をパニックを起こしているジエータイ員達に向かって投げつける。
俺に向かって一斉に銃を構えるジエータイ員達。
しかし、その指がトリガーを引く前に、すでに自作爆弾から放たれた無数の釘が、ジエータイ員達に襲いかかる。
自作爆弾を投げるタイミングが後少しでも遅かったら、俺がハチの巣にされているところだった。
自作爆弾の爆破により、AZUMA山荘を包む炎はさらに激しくなる。
AZUMA山荘の外部では全身に釘の雨をくらったジエータイ員達がうめき声を上げている。
「痛ぇよぉぉぉッ‼」
「誰かAZUMA山荘の中にいる救護班を呼んでくれぇぇ!まだ死にたくねぇぇよぉぉッ‼」
しかし、AZUMA山荘の内部はすでに炎に包まれている。
AZUMA山荘の中にたジエータイ員達も、山荘の外にいるジエータイ員に助けを求めていた。
「ゔおおおおお熱いよぉぉぉぉぉッ‼」
「なんでこんなに火が燃え移るのが早いんだ‼」
「建物のほとんどが木で出来ているからに決まってるだろ‼そんなことより消火器はどこだ?」
「こんな急造の小屋に消火器があるわけないでしょ‼」
言い合いをしていたジエータイ員を激しく燃え上がる炎が襲う。
「「「「ゔあああああああああああああああああああああッ‼」」」」
激しい炎に包まれたジエータイ員達、それが彼らの最後だった。
俺はダメ押しに、リュックから取り出した散弾銃をジエータイ員どもに向かって放つ。
全身を釘に刺された状態で、うめき声を上げていたジエータイ員達が、急に大人しくなって地面に倒れる。
死んだのだ。
しかし、すぐに俺の顔の横を通り過ぎる、銃弾。
「やはり、そうか、スナイパーがどこかにいるのか」
しかしスナイパーが狙いを外したことで、弾道からスナイパーの位置は大体把握できる。
俺は急いで、ジエータイ員の死体を引きずって、木の陰に隠れる。
ジエータイ員の死体から防弾チョッキと防弾ヘルメットを奪った俺は、スナイパーがいると思しき位置に自作爆弾を思いっきり放り投げる。
そして空中に放り投げられた状態の自作爆弾を散弾銃で狙撃。
自作爆弾の火薬に、銃弾の火薬が引火、大爆発を起こす。
大爆発により、俺の周囲が炎に包まれる。
スナイパーの生死を確かめる方法はない。
しかし、これだけの炎に包まれた状態であれば、いくらスナイパーでも俺を狙い撃ちすることは不可能なはずだ。
仮に銃撃されたとして、銃弾に炎に触れてしまえば、その銃弾ほぼ無力に等しい。
炎に包まれる森林地帯の土を、俺はスコップで掘り続ける。
すぐに一酸化炭素中毒のめまいが俺を襲う。
「あった‼」
土の中には大量の銃火器が、大型コンテナボックスに入った状態で埋まっていた。
俺は大型のコンテナボックスを開く。
コンテナボックス内の銃火器をひもで縛り、両肩に担いで、撤退を開始する。
しかし、走れば走るほど、周りは火の海。
このまま、まっすぐ走っても、いずれは一酸化炭素中毒で死亡してしまう。
上に走れば、その確率はもっと高くなる。
であるならば、答えは一つ、俺は足元の急斜面に視線を移す。
この急斜面を歩いていけば、転ぶのは確実だ。
俺はひもで縛られた大量の重火器を胸の前で抱きしめて、斜面に仰向けになる。
棺に納められたミイラのような姿勢のまま、足元の急斜面を滑り台を滑るように下山する。
わかりやすく言えば、プールによくある巨大な滑り台を滑っているのと同じだ。
下に向かって滑るごとに、煙の臭いが遠ざかっていく。
下の方は、まだ火が燃え移っていないようだ。
しかし、下のほうに滑れば滑るほど、そのスピードは増していく。
滑る途中、正面に木の幹が見える。
このまま、木の幹に激突すれば、俺の両足が骨折するのは確実だ。
しかし、あおむけのまま急な斜面を滑ってる状態で、姿勢を変えることはできない。
今、体で動かせる部分は、おそらく両足のみ。
俺は両足を体育座りをするときのように、曲げて衝撃に備える。
俺の足底が木に激突する。
ものすごい衝撃が俺を襲う。
しかし、両足を曲げていたおかげで、なんとか骨折せずにすんだ。
山の急斜面を滑下していた状態から、急停止した俺は恐るおそる、足元に視線を向ける。
ここから先は崖になっていた。
崖の下には大きな川が流れている。
木の幹に足をぶつけていなければ、俺は今ごろ崖から落下していたに違いない。
俺は自分が滑り落ちた地点から、ミムラ山のほうに向かって走り、撤退を開始する。
途中、俺の3メートル前を、ジエータイ員達が一生懸命走っていた。
おそらく、アズマ山の下部を警備していたジエータイ員どもが山火事から避難するために走っているのだろう。
俺は回収してきた銃火器を両手で抱きしめながら走る。
一度動きを止めて、背後から銃撃するかどうか迷ったが、今はそれどころじゃない。
反撃は奴らが後ろを走る俺の存在に気づいてからでいい。
しかし、これで、今俺が走っているルートが確実にアズマ山から離れていくルートであることが確実になった。
俺の中にわずかな生への望みが生まれる。
次回予告 希望の火 その1
※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
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後書き
次回もお楽しみに
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