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ハッピークローバー

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第九十話 欲情の自覚その六

「そうなるわよ」
「シビアね」
「シビアでもするのは私達でね」
 そうしたことをというのだ。
「何かあるのもよ」
「私達ね」
「他の誰でもないでしょ」
 富美子はこの現実をシビアに話した。
「そうでしょ」
「結局そうなのよね」
 一華も頷いた、もっと言えば頷くしかなかった。
「こうしたことって」
「そうでしょ、じゃあ私達皆ね」
 まさに全員がというのだ。
「こうしたことはね」
「知っておくことね」
「自分自身の為にね」
「自分自身を守る為に」
「そうすることよ、実際水着姿とか下着姿とか見たら」
 男がというのだ。
「ホモでもないとね」
「いや、もう二人きりとかだと」
 どうなるかとだ、理虹は言った。
「危ないわね」
「いや、それで明男がってなったら」
 かな恵はまた弟のことを考えた、それで軽いレシーブ手首だけ使ったそれでボールを一華に送ってから言った。
「滅茶苦茶怖いわ」
「明男君に若しそうした趣味があって」
「今の私とか下着姿見てそんなこと思って」
 理虹に話した。
「それで迫って来たらね」
「怖いわね」
「想像するだけでね」
「だからかな恵ずっと言ってるわね」
「ええ」
 その通りだというのだ。
「暫く気になってたわ」
「それで明男君にそうした趣味ないってわかって」
「ほっとしてるわ」
「まあ普通はないでしょ」
 留奈は一華からボールをトスで受け取って理虹に送ってから言った。
「家族同士とか」
「そうよね」
「血がつながってるとか」
「生理的に拒否反応あるわね」
「確かにかな恵の身体ってかなりだけれど」
 このことは事実だがというのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「やっぱりね」
「家族同士ではね」
「普通はないわよ、あとね」
「あと?」
「そうした漫画の雑誌って大勢の漫画家さんがそれぞれの作品描くから」
 留奈はかな恵にこのことも話した。
「普通の雑誌と同じでね」
「だからなの」
「漫画家さんそれぞれでジャンルあるし」
 描くそれがというのだ。
「それでその作品によって描くジャンルも違うわよ」
「同じ漫画家さんでも」
「ギャグ漫画の人だってずっとギャグ描かないし」
 これはかなり難しいという、ギャグ漫画でデビューした人がシリアスな漫画を描く様になることはよくあることだ。
「例えばお姉ちゃんと弟さん描いた人が次はね」
「別の描くの」
「例えば熟女とか」
 留奈は少し考えてからこのジャンルを出した。
「はたまた純愛とか」
「色々なの」
「そうでしょ、だから雑誌にそうしたシチュエーションがあっても」 
 かな恵が気にする姉と弟のそれがあってもというのだ。 
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